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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「ガリポリの戦いを実感させてくれる、ラッセル・クロウ『ディバイナー 戦禍に光を求めて』、あるいは美しいオルガ・キュリレンコ」。2017年10月29日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「ガリポリの戦いを実感させてくれる、ラッセル・クロウ『ディバイナー 戦禍に光を求めて』、あるいは美しいオルガ・キュリレンコ」。

末尾ルコ「映画で知性と感性を鍛えるレッスン」

第一次世界大戦というのは恐るべき戦争で、第二次世界大戦ももちろん「地獄」だったのだが、「地獄の始まり」という意味では第一次世界大戦のとりわけ欧州戦線の意味は極めて重い。
ただそれは欧州だけの話でもなく、欧州とアジアの間に複雑な存在として君臨するトルコにしても第一次世界大戦はとてつもない戦争だった。

ラッセル・クロウが初監督を果たした『ディバイナー 戦禍に光を求めて』の主な舞台は第一次世界大戦中のトルコであり、ガリポリの戦いが題材とされている。
それがどれだけ忠実に再現されているかはそれぞれの映画により議論となるだろうが、とは言え映画ほど「戦争を描写する」に相応しい芸術表現はないだろう。
そもそも「完璧に忠実な現実の再現」はどのような芸術にも不可能なのであり、しかも「同じ現実」を見たところでそれぞれの人の心には「違う現実」が見えているのは間違いないのである。

※すべての人は「違う現実」を見ている。

それでもよくできた映画作品が特に歴史的事実を(ひょっとしたらこんなだったのかも)と実感させてくれることは間違いなく、その度合いは他の芸術表現より一般的にずっと上だ。

『ディバイナー 戦禍に光を求めて』もそんな感覚を持たせてくれる一本であり、「初監督」のラッセル・クロウがよく撮ったと感心した。
『親指の標本』を観た時から贔屓女優の一人であるオルガ・キュリレンコも美しいし。

[スペード]マスメディアの操作」と「日本人の弱さ」によって膨張した人気者たちは、もちろん本物ではないし、「スター」でもありません。

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