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●『モスラ対ゴジラ』は『シン・ゴジラ』より間違いなく「楽しい」~その見どころ、笑いのポイントは?ザ・ピーナッツと星由里子は? [「言葉」による革命]

●『モスラ対ゴジラ』は『シン・ゴジラ』より間違いなく「楽しい」~その見どころ、笑いのポイントは?ザ・ピーナッツと星由里子は?

末尾ルコ「映画の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

わたしはゴジラに取り立てて思い入れを持つ者ではないが、でもそりゃあ昭和の『ゴジラ』シリーズ作は概ね観ております。
末期のものは映画館で観たが、それ以前のものはテレビでもけっこう放送してましたしね。
で、ゴジラに特段の思入れがなければ、モスラにも特段の思い入れはないのだけれど、映画『モスラ』で東京タワーにくっついて繭から孵化するシーンは、特に子ども時代に観たら絶対に忘れられないわなあ。
あのヴィジュアルイメージは見事でした。

ところで最近『シン・ゴジラ』が大成功を収めたことにより、「ゴジラを学術的(アカデミック)に語る」学者、識者などが少なからずいるが、ああいうのは大袈裟に語れば語るほど白ける、というのはわたしの個人的思いである。

で、最近BS朝日で『モスラ対ゴジラ』を放送していたので、子どもの頃以来の鑑賞を試みたわけだけれど、その大きな理由は「ザ・ピーナッツ出演」で、期待以上に登場シーンが多くて満足したのだが、それ以上に一本の映画作品としてかなりバカウケのツボであって、十分楽しめた。

『モスラ対ゴジラ』は昭和『ゴジラ』シリーズの第4作で、既に一作目の「恐怖のゴジラ」は存在せず、作品の雰囲気も俳優たちの演技も「愉快系」にシフトしていた。
出演者の中で(おっ!)と感じたのが、(概ね)ヒロイン役の星由里子であり、わたしが「星由里子」の名を知った頃には既に「分別ある婦人」といった風情でどうしてもそのイメージは拭い難いものがあったのだけれど、『モスラ対ゴジラ』の星由里子は、今現在の若手女優たちの大方がぶっ飛んでしまうような生き生きと可愛らしくも端正な容貌で、土屋太鳳だの本田翼だのを見るのなら、それよりも「星由里子をミレイ、いや見れい!」と叫びたくった、と書くのは話を盛り過ぎであるがごときではあるけれど。

『モスラ対ゴジラ』の「バカウケツボ」シーンは一度では書ききれないくらいあるのだけれど、そもそもゴジラ、いきなり土の中から出てくるし!
モスラの登場にはストーリー上の説明が尽くされていたけれど、ゴジラは「ただ土の中から出てきて、好き勝手に破壊しまくる」という、これはある意味実存主義的テーゼかと思わなくもなかったが、名古屋城破壊のきっかけが、「お堀に躓いたから」というシーンが用意されていたのは、周到に練られた脚本によるものか、『シン・ゴジラ』で盛り上がるより、「ゴジラ、躓く」で盛り上がるべきであるほどに。

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いっぷく

『シン・ゴジラ』はまだ観てませんでした。たしか以前も見るつもりであるようなことを書いてしまったと思います。際限なく時間があればいいのですが、なかなか優先順位として最上位ではないので回ってこないうちに地上波で放送されてしまいましたね。最近はこのサイクルが早いです。
Facebookの大田区のグループでは、舞台になったということでシーンごとのかなり細かいロケ地紹介などされているのですが、それでも観ないのは、結局特撮にあまり興味がないということに尽きるのだろうと思います。もし、ホームドラマや青春ドラマなら、むしろ自分が率先して聖地巡礼していると思うのですが。
といっても、ガメラは覚えているのです。毎週日曜の父親との映画鑑賞で、ガメラ対ギャオスから、対バイラス、対ギロンまで観ているのですが、最後のギロンの時は、見に来ていた子どもたちが退屈したらしく、ある子どもがスクリーンを叩いたりその前に立ったりすると、他の子供もやりはじめ、そして何と私までそこに仲間入りしてしまったので、そのときのお客には悪いことをしましたが、要するに子どもから見て退屈な作品だったのだろうと思います。翌年大映はつぶれましたし。

しかし、真の映画ファンならそれはないんでしょうね。俳優にとって特撮は、きれいに述べれば登竜門、実態はひと山100円時代の下積みの場、というのは私もわかってはおります。その俳優を知るためには、きちんと見ておかなければならないのです。
『モスラ対ゴジラ』というのは1964年なんですね。星由里子が若大将シリーズの「スミちゃん」でブレイクしている最中ですね。
スミちゃんは、ツンデレの上、些細なことを誤解して田中邦衛の青大将に行きかけるのですが、誤解とわかると、クライマックスシーンで競技中の若大将に駆け寄り「好きよ、好き好き」と臆面もなく叫ぶ他の選手にとっても迷惑な人なのです。
http://sengoshi.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_414/sengoshi/E8B5B0E3828BE88BA5E5A4A7E5B086.jpg?c=a1
ツンデレのふりして、実は肉食系ではと思えるようなキャラクターでしたね。
途中で、星由里子の色気が出すぎたとのことで、酒井和歌子のせっちゃんに交代したのですが、たしかにせっちゃんの方がさっぱりしていて、悪気のない(あまり深く考えない)若大将にはあっていると思いました。
なんか、リアルでも加山雄三と星由里子は相性がいいというわけではなく、若大将シリーズ以外の共演がほぼないのです。
でも私も、子供の頃見た時、何てきれいで存在感のある人だろうと思いましたね。
星由里子の作品で好きなのは、『父子草』と『クレージーだよ奇想天外』(1966年、東宝)です。
父子草は、石立鉄男の浪人生を、渥美清が大学に受かるまで面倒見る話で、星由里子が石立鉄男の恋人役でした。
谷啓と坪島孝監督のコンビは、すべってるかも、という感じの作品もあるのですが、これはハマりました。
星由里子もたしかに魅力ある女優です。
by いっぷく (2017-11-24 09:08) 

hana2017

「シン・ゴジラ」、テレビ放送されたものを見ましたが‥‥、
この程度であれ程の話題に?このレベルで大ヒットしたの?とガッカリの気持ちの方が強く残った作品だったような。
ゴジラ変身前の可愛い芋虫がはって家並みを壊すシーンは笑えたものの、もっとえらい事になると期待した。とは裏腹に、日本映画お得意の政府高官たちの会議シーンが続いて、これも製作費を抑える為かとガッカリ。
破壊された建物に道路、逃げ惑う人には々には、思わず東日本大震災前後を思い出してしまいましたが、あの時政権を担っていた民主党の面々、無能なだけでなく被害を拡大させたあの時の総理大臣を思い出してしまい・・・あ~あとなってしまいました。
登場シーンから嫌味な女=石原さとみ、役柄とは言えホントに嫌なヤツ(笑)
国内だけで手におえなくなって、アメリカに助けてもらう辺りにリアルさがあったものの、期待に反して映画シンゴジラは全く面白くありませんでした。
星由里子を意識したのは映画でではなく、横井英樹長男との派手な結婚式、その上当時としては驚かされたスピード離婚。←どちらもゴシップネタです。
by hana2017 (2017-11-24 22:53) 

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