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●名曲!フランク永井の「君恋し」と「おまえに」を堪能しつつ、その過酷な「晩年」と近年の男性歌手にない歌唱、あるいは林部智史の歌唱をプチに考察する。 [「言葉」による革命]

●名曲!フランク永井の「君恋し」と「おまえに」を堪能しつつ、その過酷な「晩年」と近年の男性歌手にない歌唱、あるいは林部智史の歌唱をプチに考察する。

末尾ルコ「音楽の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

フランク永井の、「君恋し」と「おまえに」は傑作だと思う。
「有楽町で逢いましょう」も世代を超えてよく知られた歌だが、やや時代限定性が感じられる。
「君恋し」と「おまえに」には超時代性を感じるのだ。
そしてフランク永井の低音で深みのある声が歌に説得力と魅惑を加えている。
低音で深いが、感情過多とはならない歌唱だ。

しかしフランク永井の早過ぎる晩年が過酷なものだとは最近まで知らなかった。

1985年(昭和60年)に首吊りにyる自殺未遂を図った時が53歳。
その後、状態には浮き沈みあったようだが、芸能生活はもちろん、社会生活復帰も叶わず、2008年(平成20年)に死去。
何と、自殺未遂から20年に渡る困難な「晩年」だったことになる。
平成20年と言えば、まったくごく最近だが、わたしは「フランク永井死去」の報道をまったく覚えていない。
それはひとえに、わたしの意識の中に「フランク永井」の存在が無かったから気付かなかったのだが、今年から演歌や昭和歌謡を意識的に聴くようになり、あらためて子どもの頃耳にしていたフランク永井の歌唱に唸っているのだから、人生は分からない。

と言うのも、近年、日本の男性歌手の多くが「甘ったるい声」で、しかも判で押したように曲の途中でファルセットヴォイスのパートを挿入するというパターンを持つようになり、中には(なかなかいい)と感じるものもあるが、多くは気色悪いのである(個人的感想です)から、あらためてフランク永井の歌唱の魅力を再認識し、若い人たちも聴いてみるべきではないかと感じている次第なのだ。

ちなみに、近年の日本人男性歌手「甘ったるい」系で(なかなかいい)と感じている一人が、林部智史で、既にかなりの頻度でBSの歌番組には登場しているから、その姿を見たり、その歌唱を聴いたりしている方も少なくないだろう。

林部智史の高音を生かした歌唱法は、「持って生まれた才能」によるところも多い感ありで、余人にはそうそう真似できるものではないと思う。
ただ、その歌唱の才能以外の部分、「歌に魂を籠める」という抽象的ながら非常に重要な部分がよくできているように聴こえるのは、林部智史にかつて大きな精神的困難の時期があったことと無関係ではないのは明らかだと思う。

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いっぷく

ちょっとタチのわるい人につかまったようですね、フランク永井は。
私も当時のテレビや週刊誌で得た情報しかありませんが、そもそも「愛人」というのは別の相手と掛け持ちをしていて、おそらくは自殺未遂の原因となった子どもというのは、フランク永井の子どもかどうか怪しいという話だったと思います。
別の愛人としては、中京地区の球団のある大柄な投手が取り沙汰されましたが、それが事実だったとしても、それ以外にもいたのかもしれず、もしかしたら関係したすべての相手から養育費を取ろうとしていたかもしれません。今だったらDNA鑑定もあったんでしょうけどね。
フランク永井は『有楽町で逢いましょう』が大ヒットしましたが、決して一発屋ではなく、その後の歌も知られているものがたくさんありますね。和田アキ子のように何年もヒット曲がなくても出続けていたのと違い、歌が売れて26回紅白に出たのですから立派なものです。
それだけにまあもったいなかったですね。そして脳障害というのは残酷なものです。

ドン荒川の試合は私も記憶がほとんどありませんが、後の悪役商会の渕と木村のやり取りや、菊タローの試合の原点だったのだろうと思います。
「池中玄太」にレギュラー出演したのは、まだ新日本プロレスの在籍中ですから、テレビ朝日の健康保険証を持っている人を日本テレビがよく使ったなあと少し驚きました。
馬場は晩年タレント活動が盛んでしたが、テレビ朝日だけは声がかからず、馬場はむしろテレビ朝日を評価していましたね。
それだけ柵にかかわらずコネクションを作れる人だったんでしょう。
ポリスマンも含めて外人頼みだった全日本に比べて、新日本は、営業兼ポリスマンに永源と荒川を擁していたわけですから、団体としての底力がもうそこで違っていました。
そんな荒川が新日本を出てメガネスーパーに行ってしまったのは、自分の居所がないと思ったからでしょうが、当時は長州力が出戻って現場監督になった頃なので、やっぱり追い出したのは長州かな。
いずれにしても世間的には、その日の訃報ははしだのりひこ一色でしたが、そのへんが荒川のポジションをよくあらわしているなと思いました。
by いっぷく (2017-12-04 08:17) 

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