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●末尾ルコかつて語ったロバート・ショウ 6 [「言葉」による革命]

それにしても『ジョーズ』はおもしろ過ぎた。恐怖、迫力、ロマンティシスム・・・映画の醍醐味が炸裂する約二時間。とりわけ私の興奮はクイント=ロバート・ショウがその腹から下を大ザメの巨大な顎でがぶりと砕かれ、血を吐いて海中へ引き摺られていくシーンで絶頂に達した。(何と、無残でカッコいい死に方なのか!)。人喰いザメ対策を侃侃諤諤している住民たちの背後から爪と物体による摩擦で生じる嫌~な音を発生させてヌルい空気をぶち破りながらクイントが画面に現れて以来、作品の絶対的なおもしろさと並行してロバート・ショウに釘付けになってしまったのである。くっきりとした目鼻だち、凛々しい眉、力強さ、ふてぶてしさ、そして深き洞察力をむんむん感じさせる男の眼差し。もちろんクイントは一匹狼であり、結局三人で鮫狩りに行くのだけれど、その属性は絶対的な一匹狼に他ならない。ショウが小説家でもあり、深い知性に恵まれた俳優であったことは後から知るのだけれど、その辺りの違いは情報過疎のぬるま湯の中で育った高知の小学生でも感じていたのだろうなあ。
タグ:アート 映画
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