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〈「言葉」による革命〉・・・末尾ルコ「格闘技論」~プロレスのセメントマッチに現代的価値はあるか?2015年7月17日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「格闘技論」~プロレスのセメントマッチに現代的価値はあるか?

♪ネリー・ファータードの「アイム・ライク・ア・バード」を聴きながら。

日本プロレス史上、「セメントマッチだった」として語り継がれているのは次のような試合です。

力道山VS木村政彦
モハメッド・アリVSアントニオ猪木
アントニオ猪木VSアクラム・ペールワン
前田日明VSアンドレ・ザ・ジャイアント
前田日明VS佐山聡

前田日明VS佐山聡はUWFのリングで行われた「ある試合」がセメント化したとされています。

他には女子プロレスで、神取忍VSジャッキー佐藤もセメントとしてよく知られています。

いずれの試合も所属団体が「この試合はセメントで行け」と指示したものではなく、状況がそうさせた、あるいは私怨、あるいは「裏切り行為」だったのではないかなど、様々な憶測を呼んでいるものもあります。
各試合のわたしなりの説明などは機会があればしたいですが、かつてのプロレスファンにはこれら試合が「お宝」のような存在だったのですね。
何故かわかりますか?
かつて日本のプロレスファンの多くは「プロレスラー最強幻想」を持っていたのです。
中には普通のプロレスの試合を真剣勝負だと信じていたファンもいるし、「プロレスラーは普段はショー的な試合をしているけれど、本気を出せばどんな格闘技よりも強い」と信じていたファンも多くいました。
そんな中で時に「セメントマッチ」らしき試合が生じると、さらに幻想を膨らませていたんです。
現在はUFCなど、完璧に競技化された総合格闘技が存在し、プロレスラーが突然そこで試合をしても「通じない」ことが実証されているので、「レスラー同士のセメントマッチ」の意義がほぼ無くなってしまったんですね。

♪ネリー・ファータードの「アイム・ライク・ア・バード」を聴きながら。

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