SSブログ

〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「こんにゃくの料理、栄養、カロリーとその可能性に関する小さな考察」その3。2017年11月26日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「こんにゃくの料理、栄養、カロリーとその可能性に関する小さな考察」その3

末尾ルコ「食で知性と感性を鍛えるレッスン」

「こんにゃくの美味しさ」
あるいは
「おでんの美味しさ」

まずこんにゃく自体の味はとても淡泊である。
こんにゃくの美味しさはその「食感」にあるという意見がとても多い。
ではどんな食感か?
「こんにゃくの食感」を、あなたはどう表現するか?

いくつか例を挙げてみよう。

ぷるぷるした食感
ぷにゅぷにゅした感じ
しこしこした歯応え
噛み応えがある
独特の歯触り

どうでしょうか?
例えば今だと多くの人が、「こんにゃくの美味しさ」を、

「ヤバい!」のひと言で済ますだろう。

この「ヤバい」という言葉の用法は非常に困ったもので、これだけ褒め言葉として広範囲に使える表現は今までなかったのではないか。
食べ物に対しても、人間に対しても、映画や音楽に対しても、すべて

「ヤバい!」で済ます人、実際に多く存在する。

日本人だけでなく、どんな国の国民でもその土台となっているのは国語である。
経済指標だけが国の豊かさを表しているわけではない。
国語が貧しくなれば、その国自体が貧しくなっているのと同じことなのだ。

その意味で、「新語・流行語」に寛容過ぎる「識者」たちの感覚を、わたしは一切信用しない。

●原稿依頼などは、気軽にサイドバーのアドレスへご連絡を!

nice!(9)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

nice! 9

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0