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●WWE世界チャンピオン挑戦へと至る中邑真輔の活躍をどう評価すべきか? [「言葉」による革命]

●WWE世界チャンピオン挑戦へと至る中邑真輔の活躍をどう評価すべきか?

末尾ルコ「プロレスの話題で知性と感性を鍛えるレッスン」

元新日本プロレスの中邑真輔がジョン・シナとのWWE王座挑戦者決定戦に勝利してWWE世界チャンピオンであるジンダー・マハルへの初挑戦権を得たというニュース・・・しかしジョン・シナやジンダー・マハルと言われても、まるでピンと来ないわたしです(←山田姉妹「水色のてがみ」風に)。
しかし現在のWWEの巨大さはよく理解しているつもりで、ネットの配信文化によって世界中にヴィヴィッドなファンを持つようになったWWEがかつてのどのようなプロレス団体ともまったく異なる注目を集めているのは多くが知るところである。
しかしもうずいぶん前からWWEの試合は筋肉モンスターたちのコミック・ショーと化しており、観ればそれなりに楽しけれど、他の様々な「おもしろいもの」の時間を削ってまで積極的に観たいと思う存在でもない、というのがわたしの中のWWEの位置付けである。
と言うか、普段はWWEのこととか、まったく念頭にないですわな。

とは言え、中邑真輔が米国のみならず世界的巨大プロレス団体でタイトルマッチを行うまでの人気と評価を集めているのは凄いことで、「ある意味では」中邑真輔は、「日本史上ダントツのプロレスラー」になったとも言える。
この「ある意味では」という文言に多様な意味を含ませているのだが、要するにプロレスの場合は他の一般スポーツと違い、「世界の檜舞台で最高峰に挑む」ということ自体が、「最高に凄いレスラーの証」とは必ずしもならないところが複雑なのだ。

しかし入念なシナリオに基づいて「プロレスショー」を展開しているWWEの試合についても三田佐代子は、「プロレスにシナリオなんてない」と言うのだろうか、あるいは、「日本のプロレスとアメリカのプロレスは違う」と言うのだろうか。

「日本のプロレスとアメリカのプロレスは違う」といういい方は特に猪木時代の新日ファンが強固に信じ続けていた考えであり、しかしそれは、猪木はアメリカンスタイルのプロレスができなかったことからある種苦肉の策として「違い」を追求していったという側面も強く、このあたりにも三田佐代子が想像だにできないプロレスの複雑さがある。

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いっぷく

そのニュースは知りませんでした。ということは、私もWWEは別にどうでもいいと思っているわけですね(笑)
WWEのレスラーに今、どんな人がいるかも実は全くわからず、日本のプロレス団体とWWEの関係もわからないので、論考がむずかしいですね。
WWEがあまりに大きくなりすぎて、同じプロレスでも、日本の団体との関係が以前とは違っていますからね。
昔、フロレス中継で清水アナが実況で、「日本のチャンピオン、世界を狙うジャイアント馬場」とか、ジン・キニスキーがインターを取った時「無冠のジン・キニスキーが、これでNWA王座返り咲きに一歩近づきました」とか言っていましたが、要するにアメリカが本場で、NWAがその最高峰で、日本というテリトリーのチャンピオンは、そこに挑めるローカルチャンピオンであるという位置づけがはっきりしていたのですが、今はどうなんでしょう。
中邑とか小林がWWE入りしたのは、あくまで個人的な一本釣りで、日本の団体でチャンピオンになることが、最高峰のWWEに挑むための道順だからではないし、そもそも中邑も小林も、新日やノアでナンバーワンだったわけではないですからね。
日本のソフトハウスで働いていた比較的優秀な社員が、アメリカのマイクロソフトやGoogleにヘッドハンティングされたような感じなんでしょうか。
それはたぶん、収入もよくなるでしょうけど、今の日本のプロレスラーで、WWE世界チャンピオンになりたくてレスラーになったという人がどれくらいいるのだろうと思うと、「上り詰めた」という表現もしっくりこないですね。

by いっぷく (2017-08-06 01:37) 

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