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●一事が万事のマスメディア異常報道~大谷翔平と稀勢の里の共通点。 [「言葉」による革命]

●一事が万事のマスメディア異常報道~大谷翔平と稀勢の里の共通点。

末尾ルコ「メディア批判で、知性と感性を鍛えるレッスン」

MLBエンゼルスはこの8日(日本時間9日)、大谷翔平投手が右肘内側側副靱帯を損傷し、故障者リスト入りしたことを発表しました。
さもありなんというところでしょうか。
わたしは大谷翔平という野球選手自体はどちらかといえば好きなのですが、この春の日本の大谷報道はいかにも「異常」でした。
その点は、理性ある人はよく記憶し、もうテレビメディアに改善を求めても無駄だろうけれど、少なくとも「異常は異常である」と認識できる人を増やしていかねばなりません。

・・・

この内容についてもう少し詳しく説明しましょう。

「2018年春の大谷報道がいかに異常だったか」
まず地上波における大谷報道の、その「量」です。
もちろん地上波すべてのチャンネルをチェックしているわけではないですから、「目に入った範囲」ということになりますが、それでも十分すごかった。
BS契約を増やしたいNHKからして、朝の『おはよう日本』の放送中に、「今日は大谷が出場しています」だの「第2打席までの結果は~」だの、スポーツコーナーでもないのに何か大ごとが起こった時の臨時ニュースのようにアナウンサーが伝えてくださるのですね(笑)。
あの時点ではほとんど、(長いシーズン中の毎試合、毎打席を速報するのか、この連中は・・・)と呆れたものです。
民放では、恵俊彰の『ひるおび!』が毎日毎日事細かに打席やフォームの分析をしたり、いかに米国でとてつもなく注目されているか伝えたりと、なかなかのものでした。
「米国でとてつもなく注目されている」ということ自体、完全なフェイク情報なのですけどね。
大谷にすごく注目していたのは、「エンゼルスファン」、そして「一部MLBファン」でしょう。
まずMLB人気が米国内でどんどん低下しているという事実もあるし、このような地域密着のチームスポーツの選手に対しては、普通は「所属チームのファン」しか注目しないものです。
昭和の時代の読売巨人のようなチームはMLBにはありません。

そして『ひるおび!』であれ、NHKであれ、使われる言葉が聞いちゃいられない。
やれ、「スーパースター」だ、やれ、「全米熱狂」だ・・・(ああ、大本営発表ってこんな感じだったのか)とどうしても連想してしまいますね。

そして大谷翔平の活躍についてですが、その才能が素晴らしいことは誰もが理解しているでしょうが、MLBへ移籍した日本人選手はたいがい春先は活躍するのですね。
問題は、夏前あたりにどうなっているか、1年を通じてどうなるか、そして2年目以降も活躍できるかであって、今のところイチロー以外はこうしたハードルを超えきれてないのが実情です。
そんなこと、MLB通でないわたしでも知っているのに、マスメディアは「自分らの都合の悪いこと」には決して触れません。

例えば、「怪我にもかかわらず出場した」ことが美談としてもてはやされた稀勢の里は今どうなっているか。
日本のマスメディアって、一事が万事、この調子です。



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いっぷく

「大谷翔平」でBSの契約者増を狙っているのですか。それは1959年にテレビを持つ人が増え、1964年の東京オリンピックでカラーテレビの普及が増えるなど続いている我が国のマーケティング手法ですね。英雄を作ったり、誰も反対できないおめでたいことを徹底的に報じたりしてニーズを高めるものですね。
今は4Kテレビの販売がテーマかなと思っていますが、ソフト的なマーケティングもあるわけですね。何でも金儲けですね。
よく「全米」っていいますが、テリトリー制を知っている昭和プロレスファンからすると、懐疑的にならざるを得ないですね。まあ今は、ネットもありますし情報の伝わり方は変わったでしょうが、州や地域の文化や自治がそう簡単にボーダレスになるとも思えないのです。日本だって東京と大阪ではだいぶ違うと思いますし。
そういえば稀勢の里どうしちゃったんでしょう。ここまで深刻な事態になるとは……。田中将大が楽天日本一のとき、星野仙一に酷使されて、私はそのときもプログで懸念を書きましたが、なんか浮いちゃってましたね。
「はしゃいでいるときは、はしゃがないことが間違い」なような雰囲気って嫌ですね(笑)

週刊新潮の記事については、広告で成り立っている週刊誌にとって、具体的に商品名を出して批判して広告大丈夫かというような見方もありますが、雑誌の種類にもよりますね。扶桑社のESSEだったら食品批判はやらないと思いますが、新潮は総合週刊誌ですから。
それに、あの記事で叩かれなかった商品のメーカーにとっては、むしろ競合商品を貶めてくれるありがたい雑誌ということになりますから。また、「自然食品」なども広告を出してくれるようになるかもしれませんし。そのへんは新潮社も算盤はじいた上で記事にしているとおもいます。
文藝春秋社のマルコポーロが、「ガス室がなかった」の記事で広告が全部引き上げられて廃刊になったように、商業誌にとって広告が大切であることは間違いないですね。

>子役のワザトラ演技はちょっと正視しかねるものがあります

そうしますと、「鳩子の海」の斉藤こず恵とか、「おしん」の小林綾子とか、「パパと呼ばないで」の杉田かおるなんて許しがたい存在になっちゃいますね(笑)
「パパと呼ばないで」は、チー坊の同級生役がみんな棒読みなのに、チー坊だけ自然な演技して、バランス悪いなあと思いました。
子役の小林綾子は、当時、これはすばらしい女になると思いましたね。10年に1人の逸材だと。まあそこそこ美女になったかもしれませんが、女優としては残念ながら大成しませんでした。
その後の『澪つくし』で、子役でもないくせに棒読み、というよりそもそも台詞に力がこもっていない沢口靖子はちょっとびっくりしましたが。でも作品を重ねるごとに、開き直った感もありますが、だいぶ気持ちが入るようになってきましたね。佐野周二の息子の佐野守も、子役でもないのに棒読みで視聴者をハラハラさせました(笑)
東宝の、ポスト加山雄三の呼び声高かった東山敬司もちょっとひどかったですけどね。棒読みというよりすべての台詞が怒鳴っているだけ。逆に、どう役作りするとそうなれるんだと不思議に思いました。
by いっぷく (2018-06-18 05:43) 

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