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●結婚の前田敦子を「ぜんぜん仕事がない、パッとしない」とコメント欄に書き込むネット民にお寒い風が吹いて涼しくて嬉しいか? [「言葉」による革命]

●結婚の前田敦子を「ぜんぜん仕事がない、パッとしない」とコメント欄に書き込むネット民にお寒い風が吹いて涼しくて嬉しいか?

末尾ルコ「映画の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

前田敦子と勝地涼の結婚が発表された。
前田敦子は既に何年も前から、「元アイドル(AKB48)」であって、名目は「女優」となっている。
AKB的アイドルグループのファンは、少なからず「卒業」したメンバーに対しては、即刻関心を失ったり、冷ややかな視線を送るようになったり、時に敵意を示したりする人たちが少なからずいる。
特にAKB的なアイドルグループは、「ファンに近い」を大きな売りとしてプロデュースされ始めただけに、「女優転向」となるとファンの多くは、「自分たちと違う世界に行ってしまった」と見做す傾向があるのは間違いない。

そうした点については今後も掘り下げていくとして、今回の前田敦子、勝地涼の結婚に対してのネット民の反応だが、案の定、冷ややかな書き込みが多い。
まあ有名人の結婚などを受けてヤフコメ欄などに「おめでとう!」などと書き込んで自己満足に浸る人間もどうかと思うけれど、わざわざ小馬鹿にするコメントを書き込む暇なネット民というのがまた何とも寒い。
しかも非常に多いのが、

「全然仕事もないし、もう家庭へ入れ」

という意味の書き込みである。
これはもう実に恥ずかしい情報弱者ならではの出鱈目コメントだが、世の中そういう人が多いので笑っては見ていられない。
前田敦子の「女優の仕事」であるけれど、映画を中心にコンスタントに、しかもかなり質の高い作品に出演しており、映画関係者の評価も非常に高い。
2013年以降の前田敦子の出演映画は次の通りだ。

『クロユリ団地』
『もらとりあむタマ子』(2013年)←評価高し
『Seventh Code』(2014年)←おもしろい!
『エイトレンジャー2』(2014年)
『神さまの言うとおり』(2014年)
『さよなら歌舞伎町』(2015年)←評価高し。
『イニシエーション・ラブ』(2015年)
『モヒカン故郷に帰る』(2016年)
『シン・ゴジラ』(2016年)
『武曲 MUKOKU』(2017年)
『散歩する侵略者』(2017年)←極めて評価高し。
『探偵はBARにいる3』(2017年)
『素敵なダイナマイトスキャンダル』(2018年)←極めて評価高し。
『のみとり侍』(2018年)
そして次の2本は、今後の公開予定作である。

『食べる女』(2018年)
『旅のおわり、世界のはじまり』(2019年)

・・・これで「全然売れてない」って。
もちろん前田敦子は吉永小百合ではないのだから、主演もあれば、小さな役での出演もある。
それは現代の20代の女優としては、実に真っ当な生き方なのだ。
ま、それにしても、「テレビであまり見かけない=売れてない」とか、それどころか、「自分の見える範囲で出てこない=売れてない」とか、ちょっと調べれば分かることなのに、それさえせずにネットに書き込む人間のいかに多いことか。(←『チコちゃんに叱られる』の森田美由紀風に)
別に誰もが前田敦子のキャリアを知っている必要もないが、匿名であれ何らかを書き込むのであれば、「ちったあ、調べてからにしろ!」と言っても、無理なのだろうね、そういう人たちは。
しかしそうした情弱出鱈目コメントが多数を占めるようになれば、大袈裟でなく、その国はファシズムへと邁進する可能性十分なので、できる限り正していくべきなのである。

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いっぷく

そうでしたか。私は「ど根性ガエル」ぐらいしか知りませんでしたが(汗)しっかり仕事をしているのはいいことですね。個人的には、前田に悪い印象はないのです。実家が朝からしっかり食事をさせるという話をなにかのインタビューで読んだことがあるので、いい話だと思いました。
たぶん、AKB時代からアンチが多かったので、それもあって叩かれやすいんでしょうね。「総選挙」で大島といい勝負で、2回ぐらい勝ってますよね。で、エラをとった整形疑惑もあって、剛力のゴリ押し同様に、「下駄を履かせてもらっているしゃくに障る奴」になっちゃったんでしょうね。でもまあ、そんなこといったら、AKBなんて誰が選ばれても「なんだこいつかよ」ばかりなんですけどね。指原とか。
「ニーズがない」というのはもう、Web掲示板では芸能人のとくに女性タレントに対して必ず出てくる悪口ですね。「お前、友達いないんだろう」という、一般人同士の罵倒と同じで、実際にどうかというより、とにかく溜飲を下げるときの決まり文句のようになってますね。
でもまあ、ネットの書き込みなんて、思い込みと受け売りに満ちていますから、そんなもんでしょうね。プロレス関連の掲示板など見ても、どっかで読んだことのある話だなあという、つまりレスラーのインタビューやプロレスライターの本の片言隻句を「転載」することが多いですね。それはそれで面白いのですが、裏とりはあまりされていないようで。裏と言っても、他のレスラーのいい分や媒体の記述と矛盾はないかとか、そういう確認ですけどね。カブキがギャラアップを求めたら「500円アップ」と言われた、というインタビューを根拠に全日本プロレスは安いとか、試合給だから休んだらもらえないとか、でもSWSの裁判でレスラーのギャラが明らかになって、実は同クラスのレスラーでは全日本の方が新日本より高かったとか、休んでももらえたという証言も出たりとかしました。情報が錯綜しているのなら、ちゃんと整理して客観的で矛盾のないところを確認すればいいのに、と思いますね。
プロレスファンは、新しい情報がなくても、出版物は目を皿のようにして熟読しますが、真実を明らかにするというより、「動機づけられた推論」つまり自分が信じたいものを都合よく確認するために特定の情報を頭に入れたいのかなと思うところもあり、心優しいプロレスファンですらそうですから、芸能界に対しては、もっといいかげんになってしまうのでしょう。

>織田あきらと中川三穂子の名前さえ知りませんでした

そうでしたか。まあ織田あきらはともかく、中川三穂子の盲目少女役はぜひご覧頂きたいです。トウホグらしい朴訥としたたたずまい、はにかみ、ほっぺを赤くして「あんちゃ、手ぇさ、つないでけろ」と織田あきらを慕う様が可愛くて、思わず電車の中でストープをたく恐山ツアーに行きたくなりましたから(笑)私の妄想では、電車の中でそういう少女と知り合うことになっていたのです。地元の人は、そのツアーに来る人を「物好き」と馬鹿にしてるらしいですけどね。あれだけの演技ができる人がどうして自然消滅的に芸能界から去ってしまったのか、不思議で仕方ありません。

by いっぷく (2018-08-02 04:35) 

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