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末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評 ブログトップ
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「無防備都市」ロベルト・ロッセリーニ監督 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「無防備都市」ロベルト・ロッセリーニ監督

「ネオりアリズモの最高傑作」だ。映画ファンならもちろん知っていなければならない。しかしもしそんな映画史的コンテクストを知らずとも、多少なりとも「映画」「芸術」に興味があるのなら、「観ずに死んではいけない」と断言したくなる世紀の傑作。ナチスに取り囲まれるアパート、逮捕されるフランチェスコ、「来るな」と叫ぶ声を振り切り後を追うピーな(アンナ・マニャーニ)、背後からの銃撃・・。何度観ても魂を揺さぶられる。そして俳優たちの尊厳に溢れた演技。人類が誇るべき作品だ。

10点


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「デイ・オブ・ザ・デッド」スティーヴ・マイナー監督 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「デイ・オブ・ザ・デッド」スティーヴ・マイナー監督

ゾンビ物にまったく思い入れがなく、ゆえにジョージ・A・ロメロの作品にもとりたてて思い入れがないものだから、ゾンビが速く動くからといって腹を立てたりはしないのだが・・。それにしてもこの作品のゾンビ、スピーディ過ぎるのである(笑)。それにしてもこれだけゾンビの動きが速いと敢えて「笑い」を狙っているのかとも思うが、映画全体に漂う雰囲気には、そのような高邁な(笑)意志は感じられない。「アメリカン・ビューティー」のミーナ・スヴァーリが無理のあり過ぎる「伍長」役で出ているが、「ケロロ軍曹」の中で「伍長」と言えばギロロである。

2点
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「トランスポーター3 アンリミテッド」オリヴィエ・メガトン監督 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「トランスポーター3 アンリミテッド」オリヴィエ・メガトン監督

「なぜこの女優がヒロイン?」という疑問はさて置いて・・、100分余りを手堅く楽しませてくれるアクション作品となっている。「手堅く楽しませる」・・これが昨今案外難しいのだ。最初から終わりまでアクションにすればいいというものではない。この作品では主人公(ステイサム)とヒロインの車中での会話が絶妙のアクセントになっている。敢えて外しながら奇妙にアーティスティックなのである。

5点
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「ドイツ零年」 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「ドイツ零年」ロベルト・ロッセリーニ監督

戦後1947年のドイツ。家計の足しにするために盗みを働く少年の恐るべき選択とナチス思想の影。ストーリーだけを見ると実に陰惨なものなのだが、作品は動的で陽性の美と活力に満ちている。「ネオレアリズモの傑作」などという歴史的コンテクストを抜きにしても映画ファンであれば必見の作品。

8点
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「マッハ!!!!!!!!」 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「マッハ!!!!!!!!」プラッチャヤー・ピンゲーオ監督

主人公(トニー・ジャー)の本格的な格闘アクションはスゴイのだけど、やや単調なカラー、映像、そして唖然とするほど平板な演出、延々と続くフラットな音楽。非常に不思議な時間だけれど、決して充実しているとは言えない。(笑)

3点

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「ぼくのエリ 200歳の少女」 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「ぼくのエリ 200歳の少女」トーマス・アルフレッドソン監督

恐怖、孤独、愛、永遠、戦慄、哀しみ、悪、怒り、そして美・・。およそ映画に求めるべきもののほとんどをこの作品は備えている。そして随所に見られる映像と絵画をかけ合わせたような絶妙なショット。莫大な制作費をかけて作られたCG満載の映画がバカバカしくなる。

9点
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「情痴 アヴァンチュール」グザヴィエ・ジャノリ監督 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「情痴 アヴァンチュール」グザヴィエ・ジャノリ監督

リュディヴィーヌ・サニエが夢遊病の女性を演じるラブサスペンス(笑)なのだが、どうにもこうにもとりとめなく緩いテンポで進む。各ショットはなかなか美しいのだけれど、「リュディヴィーヌ・サニエを見ているだけで幸せ♡」というわたしのような人間以外にはさほど薦められない。

3点
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「ホワイトアウト」ドミニク・セナ監督 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「ホワイトアウト」ドミニク・セナ監督

南極で起こった殺人事件の謎を追う・・「アンダーワールド」以来「あねご」と呼んでいるケイト・べッキンセイルだから観たわけだが、うん、「あねご」は綺麗だった。作品は殺人、南極の自然、サスペンスなど盛りだくさんで展開するが、必ずしもうまくさばけていない。ま、「あねご」が綺麗だから。(笑)

4点
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「レスラー」ダーレン・アロノフスキー監督 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「レスラー」ダーレン・アロノフスキー監督

一人の落ちぶれたプロレスラーをストレートに描いた作品だが、語り口の心地よさでまったく退屈させない。また「プロレス界」を比較的正確に描いた映画としても特筆されるだろう。ミッキー・ローク演ずる主人公のレスラーに中途半端な救いは訪れず、しかしどういうわけかポジティブな手触りが残る。娘役エヴァン・レイチェル・ウッドのゴシックな美貌で作品の楽しみが増している。

7点
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「陰獣」バーベット・シュローダー監督 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「陰獣」バーベット・シュローダー監督

江戸川乱歩の「陰獣」を現代に翻案し、主役をフランス人(ブノワ・マジメル)とした作品だが・・。日本で作られた「乱歩物」よりも遥かに「乱歩」なのはどういうわけだ!映像、展開・・日本の映画人よりもフランス人の方が遥かに乱歩を理解していると思いたくなるような見事さだ。

6点
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