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ヤマダ電機の地方中小食品会社社員磯部 4 [小さな小説集 正気と狂気の間]

地方中小食品会社社員磯部は(別に君の事なんかに興味はないんだよ。このレジが一番近いから来ただけさ)という表情を浮かべ、「これを」と言いながら「1980円」と書かれた二枚刃のシェーバーの券を渡す。
レジのスタッフは微笑みを浮かべ、「ありがとうございます。7980円です」と言う。
(7980円??)
凍りついた磯部。股間も縮みあがる。
(7890円??)
どうやら磯部は「7」と「1」を見間違えたようだ。
しかし目の前にいるのは見目麗しい女性、どうして磯辺に「あ、値段間違えました、これ止めます」などと言えよう。

思わぬ散財をした磯部。
その日が最悪の日曜日の一つになったことは言うまでもない。

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