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小説風 風景 トイレ掃除の前、おれはイーグルと勝負した 壱の巻  [生と死のためのアート]

ある曇り空の日だ。おれはトイレの床を掃除しようと思い立った。その時窓の外には大きなイーグルが飛んでいた。イーグルよ、貴様どこを目指しているんだい。おれはそう独りごちながら脚を組みなおし、かっぱえびせんを頬張った。ち、やめられないし、止まらねえじゃないか。空を見る。イーグルよ、貴様は自由なのかそれとも不自由なのか。例えばかっぱえびせんがやめられなくも止まらなくなることなんてないのか。
かっぱえびせんというのは、いや、かっぱえびせんだけではないのだけれど、指でひょいひょいつまんで食べた後にその指にえびせんの匂いが付いちまうんだ。一度付いちまったえびせんの匂いは洗っても簡単にはとれない。雨が降り出しそうだ。しかしおれは雨が降り出さない方に賭けるぜ、イーグルよ。貴様はおれと勝負する勇気があるのかい。それとも逃げるか?ああ、まだおれはかっぱえびせんをつまみ続けている。

タグ:アート 言葉
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