SSブログ

「空とぶ謎のカキ」その8  [小説・孤独なカキの物語]

うん、それでね。仮にカキが空を飛んでいたとしよう。本当に飛んでいたのだとすると「空飛ぶ謎のカキ」と名付けてもいいわけだ。でもまだそうは名付けられない。なぜならばもしカキのようなものが空を飛んでいたとしても、それが本物のカキだったかは結論付けることができないからね。え?本物のカキだったって?しかし君はそれを証明できない。分かってるよ、世の中のほとんどは証明できないことばかりさ。でもね、いくらなんでもカキが飛んでいたなんてすぐに信じるわけにはいかないよ。え?何?何だって?そんなバカな!君ちょっとイカれていないかい?まだ本格的に夏が来ているわけではないというのにね。いや、ちょっとぼくは君の感覚を疑うよ。いや、君が嘘を言っているとは思わないさ。でもね・・・それはいくらなんでも。

タグ:アート カキ
nice!(15)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

nice! 15

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0