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〈「言葉」による革命〉・・・嗚呼、二―ル・ジョーダン「ビザンチウム」にヴァンパイアはいたか? 2014年12月3日 [「言葉」による革命]

●二―ル・ジョーダン監督は「インタヴュー・ウィズ・ヴァンパイア」、そしてそれより前には「クライング・ゲーム」で映画ファンに喝采を浴びたことはもうずいぶん以前になるけれど、常に記憶には新しい。
それくらい鮮烈な活躍をしていた映画監督なんですね。
ジュリアン・ムーア、レイフ・ファインズ主演の「ことの終り」も楽しめたし、初期の作品、「狼の血族」は滅多やたらとグロかった。
ロバート・デ・ニーロ、ショーン・ペン共演の「俺たちは天使じゃない」も、酷評する向きもあったけれど、わたしはとても楽しんで観ることができた。
で、新作「ビザンチウム」にも期待するわけです。
ヴァンパイアものです。
ヴァンパイアの姉妹がいる。
演じるのはシアーシャ・ローナン、ジェマ・アータートン。
舞台劇の映画化だというのですが、まずストーリーが説明し難いほどぼんやりとしたものになっている。
わたしは元となった舞台劇を知らないけれど、映画向きではなかったのかもしれない。
そして大きかったのはシアーシャ・ローナン、とジェマ・アータートンに魅力がなかったこと。
特に姉役のジェマ・アータートンは、ヴァンパイアストーリーに必須の、「恐怖+甘美」を体現できる女優ではないですね。
これも演出ミスもあるかもしれないけれど、もともとジェマ・アータートンは耽美な世界には向かない。
スポーツアスリートのようにさっぱりし過ぎたキャラクターなんです。
もちろんダメな女優ではない。
ジェレミー・レナーと共演の「ヘンゼル&グレーテル」では魔女ハンターの役だったんですが、とても合っていた。
しかし残念ながら、「ビザンチウム」ではミスキャストだったとしか言いようがない。

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