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〈「言葉」〉による革命〉・・・「信長協奏曲」とは関係なく、え?日本刀って強くないの?「刀と首取り」(鈴木眞哉著 平凡社新書)2015年1月16日 [「言葉」による革命]

●「刀と首取り」(鈴木眞哉著 平凡社新書)という本がありまして、その内容ですが、一つは「日本刀の実質に迫ろう」というもの、そしてもう一つは日本の歴史の中に表れる「首取り」という風習の意味を考えたものです。 
特に力が入っているのが「日本刀幻想」に関して。
実はわたしも一定の(笑)「日本刀幻想」を持っているのですが、つまり次のようなイメージです。
「日本とは世界一美しい剣であり、切れ味も最高、そこには日本人の魂が象徴されており、使い手が持てば尋常ならざる神がかった能力を発揮する」
どうでしょう。
必ずしも間違ったイメージではないと思いますが、「思い入れの強すぎる」イメージでもありますね。
わたしはいわゆる国粋主義者ではないけれど、多くの日本文化、歴史、そして国土を愛しています。
「日本のすべてを愛する」とはいかない。
そして日本を愛しているからといって、他に国を下に見るいわれもないし、意味もない。
おおまかに言えばそのようなスタンスですが、興味深い、あるいは大好きな日本文化の話題となると、その一つとして「侍の話」は筆頭クラスで出てきますね。
ただ「刀と首取り」で著者が強く主張しているのは、特に戦国時代の戦場で刀が活躍する状態はそうそうなかったということ。
戦場では主に「弓矢」「槍」が有効な武器だったという点です。
日本刀が「凄いもの・ほとんど神格化されたもの」となっていくのは、太平の世が実現した江戸時代以降であって、確かに町中の刃傷沙汰などには刀は有効な武器だったといいます。
もう一つ、著者が日本刀について強調しているのがその脆弱性。
簡単に書けば、一度使っだけでも痛みやすいんですって。
さらに日常の手入れも大変なのだと。
おもしろいですよね。
もちろん著者の主張がどれだけ正しいか、、わたしはそれを断言できるような専門家ではない。
けれど説得力はあり、読み物としてもとてもおもしろい本でした。

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