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末尾ルコ実験小説「クズは死ね!愛する者は生きよ! 高知の奴と真奈子」 [実験小説「クズは死ね!愛する者は生きよ! 高知の]



「よっしゃ、ちょっと出てみようか」  意を決し、息子に声をかけて立ち上がろうとする。 「あ、待ちや、俺が出てみらあ」  母を制し、奴は「うんしょ」と言いながら立ち上がり、居間のすぐ側の玄関へ向かう。 「はじめはちょっとだけ開けよ!」  声を潜めながら叫んだ真奈子のアドバイスを背に、玄関に向かって「はい!はい!」とやや威圧的な応答をしながら、ロックを回し、一〇センチほどドアに隙間を作るとそこには「どこかで見た顔」があり、その上に「真っ赤な唇」がぱっくりと開いていた。 「えっ?」

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