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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「社会批評」~市川海老蔵の「会見」だけの情報で「コメント」を出す「都立松沢病院 芳賀高浩医師」とはどのような「医師」か?2017年4月18日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「社会批評」~市川海老蔵の「会見」だけの情報で「コメント」を出す「都立松沢病院 芳賀高浩医師」とはどのような「医師」か?

2016年6月12日、次のような記事をアップしました。



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●市川海老蔵の妻、小林麻央「乳癌」の件で「私見」を語った「都立松沢病院 芳賀高浩医師」という人物。

市川海老蔵夫妻について、わたしがもともと持っている印象についてはここで述べません。
夫人が乳癌闘病中という報道の中で、メディアのいつもながらの下卑た姿勢について、いくつか記しておきましょう。

・有名人が難しい病気である報道がなされると必ずテレビ番組の中で、
「だから毎年検診を受けましょう」と発言し、「何かいいことを言ったつもり」になっているコメンテーターないしキャスター。
どんな検診でも有効である場合とそうでない場合があり、受診者の状態によってもまったく事情が異なるもので、そもそも医学の専門家でもないのに不特定多数に向かって「検診に行きましょう!」と断言するのはまったくの越権行為である。

・記事として酷かったのは(だいたいがお粗末な記事だが)、Yahooにも掲載されていた次のタイトルのもの。

「麻央 ステージ3か、完治の可能性十二分 手術の必要高い」

これは「都立松沢病院 芳賀高浩医師」なる人物がデイリスポーツの取材に応えるという形の記事だけれど、「医師」であるという人物が、市川海老蔵の記者会見などの「情報のみ」から病状を類推し、それを基に記事にしている。

医師としての倫理以前に、人間としてのモラルを疑わざるを得ない行為だろう。

・・・・・・

市川海老蔵が記者会見で語ったごくごく断片的な内容を基にして、「実名」で病状の推測を語る医者とは何なのか?
既にデイリー・スポーツが「そういうコメント」を求めに来る時点で「そういう人物」なのだと分かるのだが、この医師だけでなく、テレビのバラエティ番組で雛壇に並んで浮かれた調子で喋っている医師たちを、わたしは原則として軽蔑している。
人間の命を預かる深刻な仕事であるはずの医師がなぜ浮かれてテレビへ出演する時間があるのか?
そして(わたしはバラエティ番組などほとんど観ないけれど)たまに目に入ってくるそんな医師たちは、本来はじっくり説明しなければ一般には理解されない医療情報について、実に乱暴に短い時間で言い放つ。
これではインチキ健康商品のテレビショッピングとさほど変わらない。

あと、Yahooなどの「コメント欄」とは一体何なのだ、という根本的疑問はさて置いて、この件についてのコメントを一部見ると、

「絶対治ります!」とか
「日本中が応援しています」

とか書いて、「いいことをした」つもりであろう人がいるけれど、わたしの常識からすれば、医療についても病気についても人間心理についてもまったく分かってない、無神経極まりない言葉だと思う。

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コメント 2

いっぷく

テレビに出たり、新聞に連載を持ったりしているタレント医師の石原結實氏は開業医ですが、3年先まで予約がうまっているそうですね。医師や科学者など、なるまでに一応苦労してきた人たちは、それが報われたいという気持ちからか、メディアで名前が知られることで、お金が儲かり、有名になるということがうんと楽しいのでしょうね。
たとえば、大槻義彦という物理学者は、無名の頃は、分かりやすい参考書のライターとして地味ですがいい仕事もしていたのです。ところが、宜保愛子ブームの頃、科学者として批判をしたらメディアがとり上げ、テレビや雑誌などに引っ張りだこ。それ以来、大槻さんの生活はすっかりかわってしまいました。
専門でないことまで口を出すようになり、著名人にツッコミを入れる「と学会」の餌食になると、意固地になって、今や自分のブログでは、ある出来事があると、関係者の発言内容ではなく、学歴、それも文系か理系かにこだわり、理系以外は発言以前に非という批評をして、まともな人はだれも相手にしていません。
大槻さんはメディアに出始めた頃、自分が活躍することで、青少年が物理学者になることに夢を持ってくれたら良いと言っていましたが、やっていることは全く正反対のことです。もちろん、テレビで道化をしていれば金がもらえることを知ってしまった以上、地味な参考書ライターなどやってはいないでしょう。
でも大槻さん自身は、タレントとして大金を稼ぎ、カナダに別荘を持ち、かつての大橋巨泉のように、夏と冬に日本とカナダを移動する悠々自適の生活ですから、自分の生活に後悔はないのでしょう。
私は、大槻義彦氏や有田芳生氏を見ると、メディアというのは信用ならないだけでなく、それ以前は一応真面目な仕事をしていた人の心まで変えてしまうのだなあと思わざるをえないのです。
by いっぷく (2017-04-18 07:55) 

hana2017

上記のいっぷくさんのところで・・・・市川雷蔵、幸田露伴、溝口健二の名前が記されていた事から、思わずきてしまいました。
市川海老蔵の妻、小林麻央さんの状況については失礼ながら、全く興味をもったこともなく、ご本人たちが構って欲しく思う程感心を持つ暇人がどれほどいるのか、ずっと疑問を持ってきました。
本日はこれから通院するところながら、検査のみでズバリ答えを出す医師などいませんし。
また言質をとられることを前提に、そう簡単に手術後の結果を口にする事もありません。
メディアの胡散くささ、思考能力を奪う力は日々痛感しております。
肝心の市川雷蔵、幸田露伴、溝口健二については、また後日。
by hana2017 (2017-04-18 08:29) 

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