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●あれま、松田聖子とパブリック・イメージ・リミテッドを同時期に聴いてるよ、わたしは~というわけで、プチ松田聖子論。 [「言葉」による革命]

●あれま、松田聖子とパブリック・イメージ・リミテッドを同時期に聴いてるよ、わたしは~というわけで、プチ松田聖子論。

末尾ルコ「音楽の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

日本の歌謡史上、「最大のアイドル歌手は誰か」と問われれば、山口百恵か松田聖子の名を挙げる人は多いだろう。
山口百恵には何ら感情が動かなかったわたしだが、松田聖子に対しては「ほぼファン」という時期があった。
いつまで松田聖子に対してファン的な意識を抱いていたかを明確に線引きはできないが、1985年に発売された21枚目のシングルである「ボーイの季節」については何も覚えていないから、それ以前にはファンでなくなっていたのだろう。
1970年代終わりから1980年代始めにかけて、わたしが最も好きだったバンドがジョン・ライドン率いるパブリック・イメージ・リミテッドで、『Metal Box』が1979年、
『The Flowers of Romance』が1981年にリリースされているわけで、つまりわたしはPIL(パブリック・イメージ・リミテッド)を聴くかたわら、しっかり松田聖子のファンでもあったということか、と感慨を新たにしたりして。
しかし1970年代から1980年代前半くらいまでは、ロック、映画、文学、そして漫画やアイドルなどを矛盾なく楽しんでいたファンは多かった。
ジャズはまだ聴いておりませんでした、わたしに関しては。

松田聖子のファンだったと言ってもそれはとても軽快な気分で楽しんでいただけで、「聖子がいなけりゃ、生きていけない~~」とかいうほどのことはまったくなくて、まあロック仲間内のノリみたいなものもあり、アルバムは何枚か買ったかな、というところだ。

「ボーイの季節」を知らないということからも類推できるように、1985年には既に松田聖子に対する興味を失っていたわけだが、その後の松田聖子に男性よりも女性の支持者が増えていったことを記憶している人は多いだろう。
わたしの周囲にも、「いかに松田聖子が凄い存在で、素晴らしい歌唱をし、中森明菜などは比較の対象ではない」という意見を、尋ねてもいないのに力説する女性がいて、(いや、別にそこまで言うほどでも・・・・)と感じたけれど、女性たちのあまりに勢いに対して敢えて異を唱えるほどこの件について関心があったわけではないので微笑を浮かべていたわたしです(←山田姉妹「水色のてがみ」風に)。

松田聖子に関してフェミニズムの見地で語る識者なども登場し、(あらあらあら)という感は強まったが、「トップアイドル」という文脈を抜きにして、「一人の歌手」として評価するのであれば、「優秀な歌手」だけれど、「特別ではない」というところが相応しいのではないだろうか。

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いっぷく

松田聖子については、80年代アイドル歌手の先頭を走り、その後は「話題になってナンボ」という生き方、是非は別として芸能人の普遍的なあり方を「遵守」し続けてきた人という意味で、芸能史上に名を残した人という感想、ま、とくに好きでも嫌いでもなくそう思っているわけですが、どうも思い入れについてはいろいろあるようですね。

今は更新していないようですが、以前、わが子とカラオケ行っても松田聖子の歌を歌わせない、子供が歌ったら本気で怒るという人がいて、私が松田聖子に対するありふれた批評を書いても、批判的懐疑的な記述に対していちいち食って掛かるので、私のほうが嫌になって、その人物が巡回している時は松田聖子の話題を書くのをやめたことがあります。特定のアイドルに対する絶対的な崇拝を、いい年してもち続けているというのは、私はやっぱりその進歩の無さを褒めたくはないなあ(笑)

そうかと思うと、
>フェミニズムの見地で語る識者
なのかもしれませんが、松田聖子の「ぶりっ子」は日本女性から「恥じらい」を消し去った張本人という意見もありましたね。
ただ、それは松田聖子の責任かというと、時代が、江本孟紀の「プロ野球を100倍面白く……」とか、ビートたけしの「赤信号みんなで渡れば怖くない」など、それまでの建前を壊してしまって「身も蓋もない」ことを新しい、面白いとする風潮があり、その時流に乗ってもてはやされたに過ぎない、つまりそもそも「恥じらい」を消し去る時代になっていたから松田聖子がウケたともいえるので、いずれにしても松田聖子一人のせいにできるのかなという気はします。
by いっぷく (2017-08-05 01:09) 

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