●末尾ルコ「平成史」～平成３０年、とてつもない快挙！是枝監督『万引き家族』パルムドール獲得！の価値が理解できないワイドショーや日本の政治家関係～日大アメフト部問題とスポーツ報道～「毎日乾麺でも幸せだった」市川由紀乃の人生。

●とてつもない快挙！是枝監督『万引き家族』パルムドール獲得！の価値が理解できないワイドショーや日本の政治家関係～日大アメフト部問題とスポーツ報道～「毎日乾麺でも幸せだった」市川由紀乃の人生。

末尾ルコ「平成史と映画と社会問題と人生論の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

さすがは日本の低脳ワイドショーですね。7
是枝裕和監督『万引き家族』がカンヌ国際映画祭でパルム・ドールを獲得したのに、テレビ欄を見てもほとんどのワイドショーのサブタイトルにこの話題が載ってませんね。
そしてさすがは日本の思考停止政治家ですね。
『万引き家族』パルムドール獲得に対して首相や文部科学大臣などからのいち早い祝福の言葉があるべきなのですが、聞こえてきませんね。
ワイドショーを作っている人間や政治家たちの大部分はカンヌ国際映画祭が世界的にどれだけ大きな価値を持っているのかまったく全く理解してない、知らないのでしょうね。

ワイドショーで現在人気があるのが、「アメフト問題」なのですが、日大監督の談話を見ていると、当然ながら何の反省もしてないし、そもそも人間として完全に「勘違い」したまま生き続けてきて、今後もそれは変わらないだろうことがよく分かります。
今回問題になっている試合中の「行為」に関しては論外の悪業だけれど、現在ワイドショーなどでしきりにこの問題を扱っているのは、「みんなで叩ける」格好のネタだからであり、「スポーツ界の問題を糾弾したいから」ではないのですね。
今回の「タックル」ほどの危険行為ではないにしても、スポーツ界って「指導者と指導される者」の完全縦関係を中心に、グロテスクな問題が山のように顕在・潜在している世界であるはずなのですが。
なにせ日大アメフト部の異常さを叩きながら、毎日毎日山のようにスポーツ報道しているのがテレビですからね。
大谷翔平は嫌いではないけれど、「毎日毎日舞い打席の結果をいち早く報道する必要」は、一切ないわけです。
スポーツ報道の１割くらいの時間でもいいから、映画や小説、音楽や美術などの報道をしていれば、日本人の文化・精神レベルも今ほど下がらなかったのは間違いないところですがね。
いまだにテレビの影響は大きいですからね。

５月２日、BS朝日「ザ・インタビュー トップランナーの肖像」のゲストが市川由紀乃でした。
市川由紀乃の兄が生まれつきの脳性麻痺で２００８年に死去していること、彼女が中１の時に両親が離婚していて、母親が二人を女手一つで育てたことなど、ファンならよく知っていることですが、やはり本人の口から語られるといろいろと心に沁み込む度合いが違います。
今回のインタビューでとても沁みたのは、母の働きだけではなかなか稼ぎもままならず、安い乾麺を３人ですするような食事が多かったというエピソードです。
そして市川由紀乃は次のような意味を語るのです。

「いつも乾麺でも、３人で食べる食事は嬉しかった」

「幸せの意味」をあらためて感じさせられます。

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コメント 2

>ほとんどのワイドショーのサブタイトルにこの話題が載ってませんね。

ワイドショーはどっちでいく、というときはやはりスキャンダル優先（日大）なのと、あとはビートたけしへの遠慮かなと私は思いました。ビートたけしは今回嫉妬しています。私は普段ほとんど地上波を観ていないので、こうではなかろうかということ自体気恥ずかしいのですが、間違いなくビートたけしタブーがありますよね。
いつぞやの独立騒動のときはっきりそう思いました。津川雅彦が伊丹十三をたてる立場から、ビートたけし映画はマスコミに支えられているがそれでも客が入らない、というような批判をしたら、以来タカ派（つまり極論）扱いされましたね。たしかに津川雅彦の政治思想にそういうものはあるかもしれませんが、実は山田洋次作品にも出るなど、ネットで言われるほど「右」のネ申というわけではなく、それしか求められていないのでそういう役割を演じたに過ぎないのです。ビートたけしを批判する者は「極論」者のポジションに追いやられるんだなと思いました。
個人攻撃が目的ではありませんが、So-netブログで映画レビューを書いているあるビートたけしファンは、たけしの最近のふるまいや批判などは「上書きしない」としていっさい無視してビートたけしを聖なるものとし、当然たけし作品はいっさい批判も注文もしないのですが、そんな人がなぜかSo-netブログでは人気があるので、ひがんでいるわけではありませんが、そのへんも8年経ってもSo-netブログに心を許せない（笑）理由の一つです。

>『万引き家族』パルムドール獲得に対して首相や文部科学大臣などからのいち早い祝福の言葉があるべきなのですが、聞こえてきませんね。

メディアがコメントをとったと思っていました。政治利用できるかどうかを判断してから動くのではないでしょうか。それにしても政治センスが無いですね。なでしことか簡単に国民栄誉賞をやってしまうのに。

>「アメフト問題」

私はアメフトはさっぱりなのでが、日大の監督は要するにレスリングの栄とかいう人と同じで「実力者」なんでしょうね。ワイドショーもここのところ全く観ていないので、ヤフーのトピックスでしかニュースは追っていないのですが、たしか選手も「監督の指示だ」と認めたようですね。部どころか大学に居続けるのもむずかしく、アメフト関係の人脈もこれからの進路に全く使えなくなるどころか妨害もされるでしょうが、よく正直に打ち明けたとおもいます。
余談ですが、至学館が中京女子大と言っていた頃、1度だけ大学を訪問したことがあるのですが、夏で、運動部の学生がホットパンツで太ももがほんのり焼けて赤らんだ格好で登校してきて、「こんにちは」と挨拶されたときは、石鹸の香りがして、ああきっと登校前にシャワーを浴びてきたんだなあと思ってちょっといい気分になりました（笑）パワハラなんて許しがたいですね。
by いっぷく (2018-05-22 04:26) 

この出来事ひとつからでもワイドショーの製作側に限らず、テレビ界に身をおく人々のレベルの低さが現れている気がします。
ハリウッドのアカデミー賞では、日本の作品のノミネートがないに関わらず、あれ程大騒ぎをしていて。。視聴者のもつ作品、俳優への関心に合わせているのかしら？
by hana2018 (2018-05-22 08:05)