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●我が母、心臓バイパス手術後闘病記20日目~再び鼻への酸素チューブが、そして明らかな拒否反応を起こした「きんぴらごぼうミキサー」とは? [「言葉」による革命]

●我が母、心臓バイパス手術後闘病記20日目~再び鼻への酸素チューブが、そして明らかな拒否反応を起こした「キンピラごぼうミキサー」とは?

末男ルコ「母の話、映画の話題」

4月7日(日)手術後20日目

午後12時の面会

まだ感染症患者用の個室。
「クロストリジウム・ディフィシル感染」については収まってきているようなのだが、他の患者との兼ね合いもあるのか、なかなか大部屋には戻れない。
入室後すぐに、(えっ?!)と思った。
鼻への酸素チューブがまた装着されている。
「朝方、少し酸素の取り込みが落ちていたので、1ℓの酸素で様子を見てます」と看護士。
心臓バイパス手術後酸素は言うまでもなく最大ポイントの一つなので不安は頭をもたげる。
心臓に関しては順調に行っている様子だっただけに。
一時的なものであればいいのだが。

点滴もしているがこれは「めまい用」であり、その一本で終了するという。
前夜から特にめまいはないようだ。
既に昼食は配膳されていて、看護士にうながされて車椅子へ座るが、食事内容を見る前から「嫌や!」と拒絶の態度だ。
どうにかテーブルの前につくがスプーンは一向に進まない。
わたしが少しずつ口へ運んだりもしていたが、ここで(致し方ないとは言え)失敗をしてしまう。
黄土色の立方体のムース状のおかずを口に運んだ直後、急に母は苦しそうな様子を示し始める。
(嘔吐か?)とすぐに口の下へ小さな洗面器的なものをあてがうと、間もなく吐いた。
これは明らかに件のムース状の食べ物に対する拒否反応で間違いない。
メニュー表を見てみると、

「きんぴらごぼうミキサー」と記されてあった。
確認を取ったわけではないが、この名前からして、「きんぴらごぼうをミキサーして、固形物として形を整えたもの」なのではないか。

もちろん食べてみなければ分からないが、そのようなものは確かにわたしも食べたくない。
そして思い出してみれば、わたしも子どものころに、苦手な豚の脂身や椎茸を口へ入れられたら嘔吐していただろう。
栄養状態はとても気になるが、出されたものを何でもかんでも「薬だと思って、食べて」と強いるわけにはいかないこともより深く理解できた。
廊下に数日分の献立表が出ていたが、見れば1日分のカロリーが1700とかの日もある。
ならば無理に3食頑張って食べることもないかと、考え方を改めるべきを感じた。

・・・

わたしはアニメを普段観ないし、ジブリ作品も『魔女の宅急便』くらいまでしか観てないので何なのだけれど、ジブリの鈴木敏夫プロデューサーの次のインタヴューはとても興味深く読んだ。
・・・
「軽佻浮薄な時代」に報いた一矢――ジブリ鈴木敏夫が語る平成
https://news.yahoo.co.jp/feature/1293
・・・

つまり鈴木プロデューサーが語っているのは、「映画とは何か」という根源的なテーマであって、Netflixなど配信用作品に手を染めない理由も明確に述べている。
配信作品を無碍に否定できる時代でないのはよく分かるけれど、鈴木プロの語る基本姿勢は守っていくべきだと思う。

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コメント 6

(。・_・。)2k

確かに 嫌いな物まで食べなくて良いと思いますよ
俺も毎日 ケッタイな野菜系の物は残してました

by (。・_・。)2k (2019-04-10 02:51) 

いっぷく

>「きんぴらごぼうをミキサーして、固形物として形を整えたもの」

そうですね。たしかに「これはおいしそうだ」という感じはしませんね。
きんぴらごぼうは食感がいいのに、どうしてそんなこをするのでしょう。歯や胃が弱い患者対策でしょうか。
やはり体のコンディションというより、病院食に対する拒絶なのかもしれませんね。

>見れば1日分のカロリーが1700とかの日もある。

これは完食しない前提かもしれませんね。
病院の寝たきりで、基礎代謝も落ちている人にはやや多めのような気がします。
よく、人は1日1000キロカロリー必要といいますが、年齢と日々の活動状況とコンディションと摂取するものにもよると思います。
母は1400カロリーぐらいでも月に1キロ近く太ってしまい、1000キロカロリー程度に抑えても体重はほぼ減りません。

>映画に投じた予算は映画だけで回収したいんです。

今の映画だけでなく、プロレスやプロ野球の稼ぎ方も変わってきていますからね。
しかしやはり鈴木敏夫氏がそう考えられるのは、数字が出るめぐまれた会社だからでしょうね。
出ないところは、どんな方法でもいいから数字を出さなければならないので、自転車操業でもなんでも「売れるものは売れればいい」という感じでやってますから。

>どうしてここまでになったのかなと、やや不思議です。

たいていは加齢でそうなりますね。母は電車通勤で、品川駅の私鉄と国鉄の駅が長い階段でつながっていたのですが、電車の連絡の関係で、利用していた20年間ほぼ毎日駆け足で階段を登っていたそうなので、それで鍛えられたのかもしれません。病院でも「スタスタ歩いている」といつもいわれていました。ただやはり近年は衰えていて、衰えるとますます外出が消極的になるので、無理強いはできませんが、これから暖かくなるので外に出ることを促そうと思います。

by いっぷく (2019-04-10 04:17) 

ぽちの輔

見た目が変わっちゃってるから。
ちゃんときんぴらに見えたら食べられたりして^^;
by ぽちの輔 (2019-04-10 06:33) 

wildboar

ゴボウは私も苦手です。ごくたまに食べても漬けものです。
by wildboar (2019-04-10 07:22) 

ニッキー

きんぴらごぼうミキサー、これは私も・・・ねぇ(*_*)
固形物はまだダメなのだと思いますが
せめてお母様の食欲を良い方に刺激してくれる
食事が出ますように(_ _)
by ニッキー (2019-04-10 07:39) 

ゆうみ

きっとごぼうの匂いが鼻に来たんだと思うわ。
無理して食べて具合悪くするのは良くないわ。
あとね 一番目の人 ケッタイな野菜は残していた って書いてるけど きゅうり嫌いなんだよ
by ゆうみ (2019-04-10 21:55) 

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