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●末尾ルコ フラグメント 「わたしの日本映画ベスト1は、『近松物語』」

『近松物語』

今のところわたしの日本映画ベスト1は、溝口健二監督の『近松物語』です。

足袋の足裏の部分の汚れにまで至る溝口監督の美意識と残酷さ。残酷さは大芸術家にかかると往々にして強烈な美の創造となる。

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コメント 1

hana2020

溝口健二監督の「近松物語」の鑑賞時、高く評価されていたのを覚えております。
茂兵衛を演じた長谷川一夫の俳優としての魅力、おさん役の香川京子の際立つ美しさ。スラリとした容姿に纏った衣擦れの音が聞こえてくるかのような豪奢な着物姿、高く結い上げた髷。
成り行きとは言え主役二人の感情の高まり、自分たちの行き先を見据えているものの、どうにもならない心の機微が伝わってきました。
対する事件の発端となる、おさんの夫=進藤英太郎、小沢栄太郎演じる男たちの狡猾さ、自分より弱者に対する容赦のなさ。そこに人間味を。
溝口ならではの幻想的な映像の美しさは、圧巻でした。
by hana2020 (2020-05-03 00:05) 

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