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「精神力」。サンノゼ、UFC139。ヴァンダレイ・シウバVSカン・リーとダン・ヘンダーソンVSマウリシオ・ショーグン。 [エッセー・闘う敗北者たち]


ぼくたちは目を凝らしていればあらゆる場面で人間の、神々しいまでの「精神力」を見ることができる。
例えば文学作品としてすぐ思い浮かぶのが、サン・テクジュペリの「人間の土地」やアンドレ・マルローの作品群。
でもそんな偉大な芸術作品を引き合いに出さなくても、時に身近な人間の行い、時に一流スポーツ選手の試合の中などでぼくたちはあきれ返るほどの「精神力」を見せつけられることがある。
例えば先だってサンノゼで行われたUFC139。
ヴァンダレイ・シウバVSカン・リーとダン・ヘンダーソンVSマウリシオ・ショーグンの2試合。
とりわけ後者、とダン・ヘンダーソンVSマウリシオ・ショーグンは、確かに解説者たちが言うように、総合格闘技の歴史に残るであろう凄まじい試合内容だった。
その凄まじさは、もちろん体力や技術を見せつけられたということもあるけれど、圧倒的に「精神力」の凄さから来るものだったに違いない。


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