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〈「言葉」による革命〉・・・末尾ルコ「映画で強靭さと美を手に入れる講座」~「ワイルドスピード ユーロミッション」と「エリジウム」のとってもダメなラスト20分。 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「映画で強靭さと美を手に入れる講座」~「ワイルドスピード ユーロミッション」と「エリジウム」のとってもダメなラスト20分。 

今のハリウッド映画がおもしろいか否か?
あるいは今のアメリカ映画がおもしろいか否か?
映画史に通暁している人、あるいは少なくとも70年代以降のアメリカ映画を知っている人ならそんな疑問は持ちますね。
まあひとことで答えるならば、「おもしろい映画もあるけれど、その率は低くなっている」というところでしょうか。

バリバリのハリウッド大作として、例えば「ワイルドスピード ユーロミッション」という映画があります。
人気の「ワイルドスピード」シリーズの、今のところ最新作ですが、なかなかエキサィティングなシーンもあった。
高架上で戦車を交えてのカーチェイス+銃撃戦。
これには目を瞠った。
カーチェイスの中に戦車を一台加えるとこれだけ凄まじいものになるのか。
ところがクライマックスのアクションシーンとなるともう、「どんなアクション映画にも使えそう」なあっちでバキュ~ン、バキュ~ン、こっちでズド~ン、ズド~ン、そして肉弾戦も加わって…。
まあ「ワイルドスピード」シリーズは「そんなものだ」と納得しないものでもないけれど、「エリジウム」は「第9地区」の二―ル・ブロムカンプ監督。
出演はマット・デイモンとジョディ・フォスターだけに捻りも効いた、ある程度知的なSF作品を期待していて、途中まではそれに応えてくれる内容で進んでいたんですが、ラスト20分くらいから大破綻。
もちろん細かなストーリーのお話はしませんが、なかなか丁寧に展開させてきたのに、(え?何、この肉弾戦は??)となるわけです。
それとジョディ・フォスターの・・・・「ものすごく優秀な人」という設定のはずなんですが。
と、「ワイルドスピード ユーロミッション」と「エリジウム」のラスト15~20分は、ハリウッド近年の悪癖が出てしまった残念なものでした。
巨額予算の大作はこのようになる傾向が強いですが、アメリカ映画、あるいは最近なかなかおもしろいカナダ映画には中規模ないし小規模の予算でも面白い作品が多い。
アート系だけでなくホラーやサスペンスで対策を上回る映画がけっこうある。
少し例を挙げておきましょう。
「クロニクル」
「アパリション」
「ウォーム・ボディズ」
など。
またそんなお話もいたしましょう。

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