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〈「言葉」による革命〉・・・『驚異のはちきん小説!「はちきん」と呼ばれる女』その23。2015年7月10日 [『驚異のはちきん小説!「はちきん」と呼ばれる女』]

●『驚異のはちきん小説!「はちきん」と呼ばれる女』その23。

 椅子子は唾を呑み込んだ。
(この大騒ぎをへんしも抑えんといかん)
 ここで少し土佐弁を解説せねばなるまい。「へんしも」・・・これは「すぐに」という意味である。現在の高知で、特に若い女性で「へんしも」を使う人はまずお目にかかれないし、男性でも若ければ普通は使わない。山の中椅子子は「笛吹童子」のエピソードでもお分かりのように、ある程度の年齢まで到達しているのである。
 物語に返ろう。
(この大騒ぎをへんしも抑えんといかん)
 担任教師としては当然の思いである。普段ならベテラン教師としての技術を駆使して騒擾を抑えるパターンを持っている山の中椅子子だが、転校生 丘メヒー子を目の当たりにしたこの瞬間のパパイヤ組の興奮状態は尋常ではなかった。

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