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〈「言葉」による革命〉・・・末尾ルコ「エロスとタナトス ビギナー講座」~三島由紀夫と谷崎潤一郎は日本人なら必読よ!2015年11月23日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「エロスとタナトス ビギナー講座」~三島由紀夫と谷崎潤一郎は日本人なら必読よ!

エロスとタナトスのお話を続けますと、
日本と他国ではエロスとタナトスの概念はほぼ同じながらも、その表れ方、表現の仕方などは違います。
極端な話、フランスのマルキ・ド・サドの文学が当然のことながら強烈なエロスとタナトスに充満していますが、サドの思想や方法を日本人が直接取り入れても意味がない。
他国の影響を上手に取り入れるのはいいですが、日本人は基本日本ならではのエロスとタナトスを見つめ、磨いていくべきでしょう。
と言っても「日本人はこうだから」と決め付けて「思考停止」に陥り、いつまでも「従来のまま」に放置しているべきでもありません。
常に見直し、より心豊かに、あるいはワクワクするようなものを創り出していかねば。
この姿勢は人間の生活、あるいは仕事も同じことですね。

「エロスとタナトス」と言えば日本文学ではやはりすぐ三島由紀夫と谷崎潤一郎が浮かんできます。
三島由紀夫は時にあの文体が(うっとうしいな)と感じることもあるのですが、日本人として生まれ生きているのならその主要な作品は読んでおかないともったいない。
「金閣寺」「仮面の告白」はいわずもがなの必読書ですが、短編もおもしろいものが多い。
比較的平易な文章ながらとても美しいイメージの「ラディゲの死」なんか大好きです。
谷崎潤一郎も「細雪」「痴人の愛」「鍵」など日本人なら必読の作品がズラリですが、エロスとタナトスを感じるのであればぜひ「春琴抄」は読んでいただきたいですね。
あの短い小説の濃密さときたらない!

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