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〈「言葉」による革命〉・・・末尾ルコ「映画であなたの知性・感性を徹底的に鍛える」講座~ロバート・ミッチャム「狩人の夜」で「悪」に震えよ!2015年12月26日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「映画であなたの知性・感性を徹底的に鍛える」講座~ロバート・ミッチャム「狩人の夜」で「悪」に震えよ!

「悪」。
あなたは「悪」ですか?
おそらく違いますよね。
それではあなたの中に「悪」はありますか?

偽伝道師にして殺人鬼のハリー・パウエル。
両手の指には「L-O-V-E」と「H-A-T-E」のタトゥがある。
人を殺すことを屁とも感じないこの男が死刑囚の遺した1万ドルを狙い、小さな子どもたちさえ歯牙にかけようとする。

映画「狩人の夜」。
監督チャールズ・ロートン、脚本ジェームズ・エイジー 、殺人鬼はロバート・ミッチャムで
映画史に残るサイコな男を造形している。
少々頭の弱い女をシェリー・ウィンタース。
年齢を経てなお強烈なカリスマ性を発揮する、サイレント時代のスーパースター リリアン・ギッシュ。
素晴らしいキャストだ。
心地よく大仰にしてサスペンスフルな音楽はウォルター・シューマン。
圧倒的なモノクロ撮影がスタンリー・コルテス。
「狩人の夜」には映画の醍醐味があり、「悪そのもの」を観る快感がある。

世の中の「悪」は減らしていかねばならないが、
わたしたちは映画など芸術作品の「悪」は凝視し、多く愉しむべきなのだ。

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