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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「スターチャンネルで鑑賞した映画『バラバ』が素晴らしかったのは原作がよかったからか?2017年8月18日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「スターチャンネルで鑑賞した映画『バラバ』が素晴らしかったのは原作がよかったからか?

末尾ルコ「映画で知性と感性を鍛えるレッスン」

リチャード・フライシャー監督の『バラバ』という映画の存在はもちろん知っていたが、何と2016年スターチャンネルで放送するまでわたしは未見だった。
「バラバ」とは聖書の出てくる盗賊で、ユダヤ民衆の選択により、イエス・キリストを処刑にする代わりに釈放された男だ。
わたしは歴史物映画は大好物で、さらに「イエス・キリスト物」「ローマ帝国物」などのは目がないものなのに、今まで『バラバ』を鑑賞していなかったのは不思議だが、しかしかつて名作の名をほしいままにしていた映画でも、例えば『ベン・ハー』など今鑑賞すると大味に過ぎるものもあるから、必ずしも積極的に『バラバ』を観たいというモチベーションはなかったのだろう。
確かに『ベン・ハー』や『クレオパトラ』は、実際の大群衆、実物の巨大なセットなどを使ったスペクタクルシーンは凄まじいが、物語の語りが平板であったり、見せ場のシーン以外はダイナミズムに欠けた演出だったりと、しかも上映時間が長尺なものだから間が持たないというのは事実だ。
その点、『バラバ』はまったく倦む時間がない。
原作がスウェーデンのペール・ラーゲルクヴィストによるノーベル文学賞受賞小説であるのも成功の原因だろうし、しかしいかに原作がよくても映画が成功しない例は枚挙に暇がないわけで、『バラバ』の場合は演出、そしてキャストがよかった。
これが第一だ。

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