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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「『チェーザレ 破壊の創造者』と現実のチェーザレ・ボルジア」。2017年9月14日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「『チェーザレ 破壊の創造者』と現実のチェーザレ・ボルジア」。

末尾ルコ「漫画で知性と感性を鍛えるレッスン」

チェーザレ・ボルジア。

日本では、もちろん知らない人は知らないが、塩野七生の著作『チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷』、そして宝塚でも劇化され、最近では米国のテレビシリーズ『ボルジア家』にも登場し、まあそれぞれ描かれ方は異なっているけれど、概ね「カッコいい歴史上の人物」と捉えている日本人は多いだろう。
この辺り、池田理代子の漫画『ベルサイユのばら』によって日本での人気が不動のものとなったマリー・アントワネットと共通点がある。
で、そのチェーザレ・ボルジアを主人公として漫画『チェーザレ 破壊の創造者』が実に楽しいのだけれど、もちろん「現実のチェーザレ」がこの作品のようだったとは思わない。
けれど誰も「現実のチェーザレ」を知っている人はいないわけで、小説や漫画にする際は、「定説の基本を踏まえた上で、いかに魅力的の造形するか」がポイントとなる。
『チェーザレ 破壊の創造者』は惣領冬実という女性漫画家による作品であり、「チェーザレ・ボルジアを描くにしては」線が細く、過度にリリカルな要素はあるけれど、しかしそれらはしっかり「いい感じ」の範囲に収まっており、だからこそ安心して楽しめるのである。

●原稿依頼などは、気軽にサイドバーのアドレスへご連絡を!

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