SSブログ

〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「遠藤周作『沈黙』だけでなく、アメリカやフランスで映画化されてほしい日本の小説は多い」。2017年12月9日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「遠藤周作『沈黙』だけでなく、アメリカやフランスで映画化されてほしい日本の小説は多い」

末尾ルコ「映画で知性と感性を鍛えるレッスン」

遠藤周作の『沈黙』は間違いなく日本文学史上における「凄まじい小説」の一つで、「カトリック信仰」という一般の日本人とは掛け離れた精神活動を日本語によって、しかも一般の日本人にも理解しやすい作品として完成させているのは驚異としか言いようがない。
『沈黙』は篠田正浩監督によっても映画化されているが、日本映画の場合どうしても予算や撮影期間などに限度があり、もちろんかつての黒澤明、溝口健二作品などは例外だが、どうしてもスケール感に乏しい作品となる。
その分、表現に先鋭性を持たせたりして補うわけで、上手くいけば素晴らしく刺激的な映画ができるけれど、やはり素晴らしい小説を、予算も時間もじっくりかけた映画も観たい。
そこへマーティン・スコセッシの『沈黙 サイレンス』だ。
やはり違う。
日本人監督が日本で撮った映画とはまったく違う。
ある意味複雑な気持ちにはなる。

[スペード]マスメディアの操作」と「日本人の弱さ」によって膨張した人気者たちは、もちろん本物ではないし、「スター」でもありません。

●原稿依頼などは、気軽にサイドバーのアドレスへご連絡を!


nice!(7)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

nice! 7

コメント 1

hana2017

篠田正浩監督作品は未見なので、比較できませんが・・・まず出演者の神父役二人が無名の俳優?フェレイラ役は丹波哲郎でしたね。その為もあってか、ロドリゴが与えられた名前=岡田三右衛門と妻を描いた部分も多かったとか。
今回の映画化に際して、日本人&日本の描き方に違和感はそう感じませんでしたが、「沈黙」だけで、そこに「 -サイレンス-」を付けた意味が不明です。

江戸川乱歩の小説「陰獣」、ブノワ・マジメル出演版は不自然過ぎました(笑)
フランス語が堪能な芸者、しかし肝心である踊りが下手。
一目で恋に落ちるのも納得がいきませんし。
ラストシーンでのブノワ・マジメルの変な日本語、彼の出演作品から消したい一本となったのではないでしょうか?
by hana2017 (2017-12-09 23:34) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0