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●若き日のポール・ニューマンがあまりに美しい『左ききの拳銃』。 [「言葉」による革命]

●若き日のポール・ニューマンがあまりに美しい『左ききの拳銃』。

末尾ルコ「映画の話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

子どもの頃に「一番素敵な顔」だと思っていた俳優はポール・ニューマンだった。
ポール・ニューマンほどの大スターではないが、ロバート・ショウの顔も大好きだった。
「だった」と過去形で書く必要はない。
今でも二人の顔は大好きだ。
最近ポール・ニューマン主演、アーサー・ペン監督の『左ききの拳銃』を観て、改めて心底感じた。
若き日のポール・ニューマンの顔は、大理石の彫刻そのものである。
ミケランジェロが掘り出したかのごとき、完璧なフォルムの顔だ。
あまりに美しく、しかも男臭い。
男臭く、しかしマッチョではなく、デリケートで知的で、そしてワイルドでアウトローで、しかも存分に正統的でもある。
ニューマンの顔を見ているだけでも当然となる90分強が『左ききの拳銃』である。

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