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2大ベストファイターの饗宴 ジュニオール・ドス・サントスとケイン・ヴェラスケス。その4  [エッセー・闘う敗北者たち]

ややだぶついた身体ながらフランク・ミアも歴戦のファイターだ。ジュニオール・ドス・サントスの攻撃に憶するところは微塵もない。
微塵もないけれど現段階での力の差はどうしようもない。
精神的には怯んでないけれど、試合という現実の中では「敗戦を待つだけ」がミアの役どころとなる。
それにしてもドス・サントスのパンチのきれいなこと。
無駄なく散らして来る鋭いパンチは、匠によって磨き抜かれた工具の如き実用的な美しさに満ちている。
2ラウンド。
預言されていたかのようにマットに沈むフランク・ミア。

さてこうしてUFCに君臨するジュニオール・ドス・サントスとケイン・ヴェラスケスというへヴィー級の完成系は今後どのような神話を創り上げてくれるのか?
あるいは人工的筋肉モンスター アリスター・オーフレイムが何らかの形で絡んで来るのか?
他階級も含め、UFCという宇宙を今見逃す手はない。


タグ:アート UFC
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