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〈「言葉」による革命〉・・・●末尾ルコ「ジャクリーン・ビセットは、なぜ70年代最高度の美人女優だったのか?」2017年6月14日 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「ジャクリーン・ビセットは、なぜ70年代最高度の美人女優だったのか?」

末尾ルコ「映画俳優演技論」

70年代を中心に、「美人女優と言えば」というテーマを語れば、かなりの確率で名前が挙がったのがジャクリーン・ビセットだった。
しかし思えば、アメリカン・ニューシネマの影響濃厚な時代、「美人女優」自体少なかったような気も。
『俺たちに明日はない』のボニー・クライド役で「永遠のアメリカン・ニューシネマ ミューズ」たる地位が不動のフェイ・ダナウェイもサイレント時代から映画の美を味わい尽くしてきた淀川長治に言わせれば、「とてもまずい顔」なのだ。
わたしは最盛期のフェイ・ダナウェイには魅了された方だが、淀川先生の言葉には常に最大限の敬意を払っている故。
そこで1979年から1989年まで、アカデミー主演女優賞は誰が獲得したかチェックすると、

マギー・スミス
グレンダ・ジャクソン
ジェーン・フォンダ
ライザ・ミネリ
グレンダ・ジャクソン
エレン・バースティン
ルイーズ・フレッチャー
フェイ・ダナウェイ
ダイアン・キートン
ジェーン・フォンダ
サリー・フィールド

グレンダ・ジャクソンとジェーン・フォンダが二度ずつオスカーをかっさらっているが、こうしてみると案の定、「美しい~~」と溜め息をつくような女優が見当たらない。
ジェーン・フォンダはロジェ・バディムの映画などでは抜群のプロポーションを武器としてエロティックなキャラクターを造形しているけれど、顔のみを見れば、元々かなりクセがある。
こんな時代、ジャクリーン・ビセットが「美人女優の代表的存在」と目されていたのも今振り返ればよく理解できる、気もする。


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hana2017

1970年代のアメリカ映画と言えば・・・イージー・ライダー、明日に向って撃て、真夜中のカーボーイ、いちご白書と、ニューシネマの全盛期でした。
「俺たちに明日はない」のボビーのファッション、煙草をくわえて立つ仕草のカッコ良さ!
彼女の特徴である細長い顔、中心にある鼻がとがり過ぎているのかも。
あの作品中、個人的にはマイケル・J・ポラードがお気に入りでした。
S・マックイーンとの共演作「華麗なる賭け」は、レネ・ルッソが演じたリメイク版とどちらも好きです。
フェイ・ダナウェイと、出演した映画はどれも惹かれる・・・ジェーン・フォンダ両人共に、正統派美女の基準からは外れるかもしれません。
なぜか人気のあるサリー・フィールドなど、日本人から見ても綺麗とはとても思えませんし。。
ジャクリーン・ビセットは時代の空気に合わなかった、ある意味不幸な美女だったのかもしれませんね。
by hana2017 (2017-06-14 21:39) 

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