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●昭和の小学生と「エロ本」の関係~あるいは「父の部屋」、はたまた「神社の裏山」。 [「言葉」による革命]

●昭和の小学生と「エロ本」の関係~あるいは「父の部屋」、はたまた「神社の裏山」。

末尾ルコ「エロティシズムの話題で、知性と感性を鍛えるレッスン」

初めて示威行為、いや自慰行為を敢行したのは小学校高学年の時期だった。
それに先駆けて夢精が何度となくあったけれど、夢精によって何らかの快感を得た記憶はない。
快感だの何だの言う前に、起床時に下着を汚してしまっている不快感が強かった。
「初めての自慰行為」を、なぜ(やろう!)と決意し、実行したのかも覚えてない。
そんなこと、学校でも家庭でも示唆された記憶はまったくない。
その段階に友人同士で自慰やセックスについての話題に花が咲いた記憶もない。
だから「自慰のやり方」など、まったく知識がなかったのに、夢精の後にはいつの間にか普通にするようになっていた。
「やり方を何から学んだか?」
もちろん両親や学校の教師からではない(笑)。
可能性としては、「何らかの折にペニスに刺激を与え、その心地よさを理解していたから」でもあろうし、「エロ本」で様々な情報を得ていた可能性もある。
「エロ本」を小学生のわたしが書店で購入することはなかったが、けっこう「身の回り」に存在していた。
例えば、親と一緒にラーメン屋や喫茶店へ行ったときには雑誌の棚に置いてあったし、まあ「親と一緒」だから、容易には熟読できないが、トイレへ行くふりをして雑誌をチラ見とか、いろいろ技は考案していたのだと思う。
そして、「父の部屋」もエロ本探索の重要エリアだった。
高校教師だった父の帰りはさほど早くはなく、不在の時間に部屋へ侵入する。
そして引き出しや布団の下(父は畳に布団を敷いて、半ば万年床状態で使っていた)を探ると、たいがいいくつかのエロ本や大人向け週刊誌が見つかり、しかもそれらは月に何回はは更新されていた。
定期的に探索しない手はないではないか。
そのような書籍の中に、宇能鴻一郎らの小説も含まれていた。
そして「エロ本探索小学生」にとって見逃してはならない場所が、「神社の裏山」や「山のふもとのちょっとした林」だった。
もちろん「エロ本探索」に、「山の奥地」まで足を延ばしたりはしなかった。
あくまで近所の、「神社の裏山」や「山のふもとのちょっとした林」である。
そうした場所をざあっと眺めると、あら不思議、エロ本が転がっていること、度々だった。
もちろん誰かが捨てていったのだろうが、「あるものはある」という感じで、ちょっとしたお宝を発見した気分になったものだ。

そしてそれら「昭和のエロ本」の中身はと言えば、子どもにとっては、まさに「大人のどす黒い世界」である。
グラビアを飾るのはたいがいかなり年かさのケバい婦人たちであり、時に「入れ墨」の婦人も登場する。
「入れ墨」とか「褌」とかいう特殊なエロ世界観に対して興味を抱いたことのないわたしだが、(こういうのが好きな人もいるのか・・・)と、ある種の社会を知らしめられたものだ。
そしてエロ漫画も生々しく豊満な婦人が主人公である場合が多く、さらにエロ雑誌の記事は、ヤクザや殺人事件などの情報満載である。
そう、確かにエロ本は、まだ親の庇護にある小学生に、「社会の一端」を見せつけてくれていたのだ。

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いっぷく

いろいろ大変でしたね(笑)父は確かにたまに買ってました。でも日曜も働いていたし、家にいるときはプロレスや歌番組を見ていたので、あまりそれを読む時間はなかったようで、買ったままのものを私が熟読することが多かったと思います。
私はエロ本といっても、どちらかというと写真よりも小説やエロ漫画のほうが興味がありましたね。とくに絵がついている漫画です。ストーリー重視。自分のライフ・ワークである妄想に使えるものは使わせてもらうという気持ちでした。自慰行為のいわゆる「おかず」にもなりますね。
ただ、自分が心で思っている人に野卑な想像を掻き立てるのものの、実際にお付き合いした女性が、過去にそうした行為を別の男性としたことがあると聞くと、もうその女性が嫌になってしまうのです(笑)エロ本を参考にするのは自分だけではないでしょうから、当然そういうことはありえるのに。
私は書店で堂々と見ました。昔の書店は、テープ貼ったり「立ち読み禁止」したりしませんでしたから。高校の頃、駅と学校の途中に書店があって、クラスメートが、前を膨らませながら熟読しているので、さすがに通学路はやめたほうがいいかなと思いましたが。
写真は、週刊プレイボーイと平凡パンチのグラビアページで十分衝撃を受けました。両誌では意外な芸能人が脱いでましたよね。
たとえば、来栖あんな、シリア・ポールあたりは結構びっくりしました。シリア・ポールは、ビーバー・モコ・オリーブで売ってましたよね。あと東京ぼん太が司会していた「世界びっくりアワー」のアシスタント。どちらかというと知的なキャラクターだったので、え、カラダ自慢に走るのか、と思ったら、そのうち消えてしまいました。ある程度売れた時期のある芸能人の意外なヌードは、賞味期限切れが近づいたタレントの売りつくしセールのような侘しさを感じますね。今で言うと、探検バクモンのサヘル・ローズのようなものです。

>すごく「バカバカしい」光景にわたしなどは感じる

全くおっしゃるとおりです。相手の協力がまるわかりで、しかも協力者が待っている「間」が馬鹿馬鹿しいですね。馬場は、いつも自分がダメージを受けたような表情で攻撃する、と明石家さんま+篠原勝之+長部日出雄のトーク番組で言われていましたが(笑)、それとは違いますしね。
by いっぷく (2018-03-07 02:15) 

ぽちの輔

確かに神社の木陰に落ちてましたね。
濡れてても丁寧に乾かせば・・・^^;
by ぽちの輔 (2018-03-07 06:54) 

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