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極限の愛、日常の愛、その言葉 2019年3月20日 [愛の景色]

「10.20」は
神秘の数字

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●3月19日、心臓バイパス手術後、確かに母は目覚め、わたしと「会話」することができた~母入院以来の、わたしの「喉の渇き」の理由とは? [「言葉」による革命]

●3月19日、心臓バイパス手術後、確かに母は目覚め、わたしと「会話」することができた~母入院以来の、わたしの「喉の渇き」の理由とは?

末尾ルコ「母の話」

執刀医から「麻酔から覚める日」と言われていたのがこの日です。
ただ、その麻酔というものが、心臓バイパス手術時に施された全身麻酔が続いているのか、それとも術後の痛みなどの管理のために新たに施されるのか、その辺りはわたしは分かりません。
わたしにとっては、「確実ではないけれど」という前提の上であっても、「19日には麻酔から覚める」と言われていた日に覚めているか否かが重要なのであり、想像は(もし覚めてなかったら)という方向ばかりに行くものです。
結論から言えば、母は麻酔から覚めていました。
ICUの母のエリアに入った時、まだ鼻と口にチューブは入っているけれど、母の目はしっかり開いていました。
わたしが近づき顔を見せ、「来たよ」と言うと、すぐに顔を紅潮させて泣き顔になったのです。
そのために呼吸数や血圧の数値が上がり、アラームが鳴ってしまいました。
「興奮したらいかん」
とたしなめますが、すぐには収まりません。
左手を動かしたり、時に脚を曲げたりと、少々説得に手間はかかりましたが、少なくとも、
「自分の息子は分かり」
「息子の言っていることも理解している」ことは間違いないところです。

口に入れられたチューブのためまだ話することはできないけれど、「おとなしゅうしちょらんと治らんで(おとなしくしてないと、治らないよ)、分かる?」と問うと小さく肯いてくれます。
母は言葉は出せないけれど、これは間違いなく「会話」です。
そして少なくともわたしは、「母と会話したのは3月16日の夜が最後になった」という事態は避けられたのです。

昨日と比べると機器類も少なくなっていました。
もちろん油断は一切しません。
今後どのようなことが待ち受けているか考えるだけでも途方に暮れそうになります。
そもそもいつICUから出られるかさえまだ分からない。
けれどこの日、この瞬間の気持ちは生涯忘れることはないでしょう。

・・・

母の件についてコメントをくださる方々はわたしの健康状態についての気遣ってくださり、本当に心から感謝しています。

母が入院してからのわたしの生活や心理状態についても書かしていただきますと、正直なところ非現実的なまでに苦しくて苦しくて仕方ありません。
しかし母のためにも、わたしがたおれていてはならない。
この期間が始まってからわたしの身体に目立って起こっている出来事の一つが、「とても喉が渇く」ことです。
わたしは普段さほど水分を摂らないのですが(もっと摂るべきなのですけどね)、母の入院以来少なくとも普段の3倍以上は水分を摂っています。
もっとかもしれません。
病院内の暖房が我が家のエアコンとは段違いに暖かいのも理由の一つですが、昨日気付いたのですがそれ以上に大きな理由は、

「常に緊張状態にある」ことですね。

24時間絶えることのない緊張状態・・・これがいかに強い口渇感を呼ぶことか、今強烈に実感しています。

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●〈「言葉」による革命〉・・・・「戦いの最前線」は、「家庭」・「カフェ」、そして「あなた」~「戦士」としての「映画鑑賞」を実践すれば、人生が変わる、日本が変わる [「言葉」による革命]

※2019年3月23日配信予定 末尾ルコ メルマガ(有料)より抜粋。

●〈「言葉」による革命〉・・・・「戦いの最前線」は、「家庭」・「カフェ」、そして「あなた」~「戦士」としての「映画鑑賞」を実践すれば、人生が変わる、日本が変わる19



ま、わたし基本的に、どんな芸術分野も好きなのです。
ただその興味の度合いに濃淡あるだけで、「興味のない芸術分野」はありません。
でもそうした中で、そして〈「言葉」による革命〉を提唱して以来ずうっと思考し続けているのですが、このところほとんど確信として、

「映画の有効性」

を感じています。

もちろん他の芸術も素晴らしいですよ。
わたしが映画とともに「3種の神器」として常に挙げている「読書・音楽」はもちろんのこと、絵画、写真、バレエを含む舞台芸術・・・どれもこれも素晴らしい!
当然のことですね。
しかしその上でなお、

「人間を鍛える」
「人間を磨く」

というクオリティにおいて、

「映画が最高」と断言しましょう。

その理由は?
ここでまとめてご説明しますね。

(続きは、有料メルマガでお願いします)

●「言葉を語れ
美のように
戦士のように」


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革命・芸術 末尾ルコ

▲原稿ご依頼受付中 つまらないライターばかりに書かせていては、あなたのメディアは結果的に社会を害していることになります。わたしにご依頼ください。一緒に社会をよき方向へ進めましょう。
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●山田姉妹へのメッセージ「ドレス」 [「言葉」による革命]

●山田姉妹へのメッセージ「ドレス」

末尾ルコ「音楽の話題で、知性と感性を磨くレッスン」

(山田姉妹は3月3日、島根県でコンサートでした)

コンサート、ご成功おめでとうございます!そしてお疲れ様でございました!それにしてもこうしてあらためて拝見させていただきますと、お二人のドレス姿は素晴らしくゴージャスですね。まるでこの世界のどこにも存在しないお花が咲いているようです。そう、お二人は唯一無二の花束でもあるのです。

素晴らしいステージだったようですね。
何よりでございます。
それにしてもドレスがこれだけお似合いの方は、日本人ではそうはいない気がします。
ドレスはもちろん欧米文化なのですが、日本人のお二人がご着用になると、例えば針生女優が着こなしているのとはまったく違った美が醸し出ていると思うのです。
ステージでの立ち姿それだけで別世界を見せてくれる…お二人はそういうご存在でもあるのです。RUKO


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極限の愛、日常の愛、その言葉 2019年3月19日 [愛の景色]

こんなとんでもない日にも
あなたの笑顔を見た意味を

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●心臓バイパス手術直後の母、全身麻酔から覚めるのはいつか?~冠二郎、1月に心臓の緊緊急手術を行い、今月仕事復帰。 [「言葉」による革命]

●心臓バイパス手術直後の母、全身麻酔から覚めるのはいつか?~冠二郎、1月に心臓の緊緊急手術を行い、今月仕事復帰。

末尾ルコ「母の話、そして医療健康の話題で、知性と感性を磨くレッスン」

このブログは本来、映画など文化芸術や社会観察、メディア批判、そして〈「言葉」による革命〉ですね、そうした内容が中心なのですが、このところ母の病状・闘病のお話がほとんどとなっています。
しかし今わたしはそれを書かないことには精神の均衡が保てないのです。
そして、「人生を深く観照・思考する」のも我が大きなテーマです。
「母のことを書く」のは「人生を深く観照・思考する」上で、わたしにとって最大限大きな意味があるのです。
もちろんまた、映画など文化芸術の話題もやっていきます。

・・・

母の病状なのですが、17日午後10時くらいに執刀医にされた説明では、「麻酔から覚めるのは明後日くらいだろう」ということでした。
つまりそれは本日の昼とか夕方とか、そのくらいを意味しているはずなのですが、高齢(83歳)で元来虚弱な体質、しかも全身麻酔での大手術ですから、身体にどれだけダメージがあったのか見当もつかないほどです。
今はまず、(麻酔から無事に目が覚めてくれるだろうか?目が覚めてくれたとしても、意識状態はどうなのだろうか?)という不安、問題があります。
そしてもちろん身体のコンディションがどうなっているかもです。


・・・

次のような報道があった。

冠二郎 死の一歩手前だった 虚血性心不全…緊急手術で生還 31歳下の夫人に感謝
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190316-00000004-dal-ent

わたしは元来医療健康情報には敏感で、書籍、新聞、ネットなどで常に適切な情報を得ようという努力は欠かさず行っている。
もちろん専門家ではないので知らないことだらけなのであるけれど、ベースが間違っていなければ、大事な時によりベターな判断ができるものと考えている。
今回の母の件でこれまで以上に医療健康情報に貪欲になることは間違いないが、この冠二郎のニュース、いろいろ考えさせられる。

冠二郎、74歳としては体形など見た目がとても若いのだが、そんな彼にして、これだけの状態になり緊急手術、しかも2013年には口腔がんの手術をやっているという。

今回の件では1月19日に緊急手術・・・これは今回わたしの母に起こっている状況ととてもよく似ている。
もちろん母は冠二郎より年上、83歳ではあるけれど。

同記事によれば冠二郎は2月5日に退院したが、10日に自宅で転倒して腰の骨を2カ所骨折している。
「転倒」の怖さも痛切に感じる。
しかし彼は2月15日には巨大コルセットを巻いて新曲のレコーディング、3月3日には本格復帰している。
つまり1月に極めて大きな手術をし、2月の始めには腰を骨折していたにもかかわらず、3月の始めには復帰を果たしているということになる。

もちろん人間の体は単純ではないから今後の彼の状態がどうなるかは誰にも分からないことだろう。
しかし「ここまでの冠二郎」だけでも、多くの人に勇気を与えてくれているのは間違いない。

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極限の愛、日常の愛、その言葉 2019年3月18日 [愛の景色]

今こそ、
あなたとどれだけ重ね合わせることが
できるかという
挑戦と冒険と

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●我が母の命が・・・急遽心臓バイパス手術の開始。 [「言葉」による革命]

●我が最愛の最愛の母の命が・・・バイパス手術の開始。

末尾ルコ「母の話」

母の病状について皆様の多くのコメントに励まされているのですが、残念ながら昨日(3月17日)、物事は驚くほど「行ってほしくない」方向へ進みました。
まず朝、6時前に高知赤十字病院からの着信があり、すぐに出ることはできなかったのですがかけ直すと、「お母さんが今朝また、胸の痛みと息苦しさを訴えまして、再びICUの方へ移されました」という内容でした。
大きく動揺したわたしは車を病院へ走らせる。
着いた段階で、「手遅れでした」という可能性も心を過ります。
そこまでは至ってなかったですが、再び厳重な酸素マスクを装着され、目も閉じているし、胸は大きな息で上下している。
前夜の8時まで、いつも以上に元気に喋ったというのに。
その時のICUの担当医に「すぐにどうこうという状態じゃないんですか?」と尋ねると、「そりゃ、ぜんぜん、ぜんぜん」と軽く答える。
その言葉にやや安心はしたけれど、一旦家へ帰っても何も手をつけられない。
そうこうしているうちに携帯が鳴る。
「高知赤十字病院」という表示。
出ると、「担当の先生からお話がありますので、なるべく早く来られますか?」と打診。
急いで着替え、またしても病院へ。
母は酸素マスクの装着で目を開けることができず、話しかけても微かな反応しかない。
看護士に状態を尋ねると、「だいぶ安定してますよ」と言いはするのだが。
担当医はなかなか来ない。
結局40分ほど待っただろうか、ようやく循環器科の40歳くらいだろうか、男性医師が現れた。
そこでいろいろ説明されるのだが、結論としてカテーテル検査は不可避、状況によってバルーン、ステント、それらが不可能であれば、バイパス手術の可能性もあると言われる。
しかも「早い方がいい」ということで、「今から始める」と言う。
そうした治療の必要性に疑問を持っていたわたしだが、この日の朝からの母を見ていて、逡巡は不可能だと理解した。
午後1時からカテーテル検査が始まり、1時間くらい経っただろうか。
担当医の説明はわたしの予想よりもずっと悪いものだった。
「ひとことで言えば、重症です。冠動脈が4つとも狭くなっていて、風船やステントではまったく対応できません。これでよく心臓が動いているという感じです。外科医の先生に連絡を取ってこの画像を見てもらってバイパス手術をすぐに始めないといけません」
高齢者には負担の多いバイパス手術、しかも母はただでさえ体が弱い。
手術時間は6時間以上かかるのだという。

「日常」が反転する。
「母との日常」は、こんなにも急に帰って来なくなるのか。
あるいは帰ってくるのか。

(心臓バイパス手術は午後3時から午後9時半にまで至った。手術室から出てきた執刀医は、「予定通り4本バイパスできました」と言った。施術前は「できれば4本やりたいけど、血管の状態によって3本になるかもしれない」と言っていたので、「成功した」ということになるだろう。手術中の合併症もなかったようだ。麻酔が解けるのは19日くらいになりそうで、もし出血があれば、わたしに連絡したうえで止血すると語った)

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●〈「言葉」による革命〉・・・・「戦いの最前線」は、「家庭」・「カフェ」、そして「あなた」~老若男女、『男はつらいよ』を鑑賞することで、人間性の計り知れない要素が鍛え・磨かれる。 [「言葉」による革命]

※2019年3月19日配信予定 末尾ルコ メルマガ(有料)より抜粋。

●〈「言葉」による革命〉・・・・「戦いの最前線」は、「家庭」・「カフェ」、そして「あなた」~老若男女、『男はつらいよ』を鑑賞することで、人間性の計り知れない要素が鍛え・磨かれる。

このところメインブログでよく『男はつらいよ』を取り上げていますが、いや、本当に凄い映画シリーズなのです。
恥ずかしながらわたしは「『男はつらいよ』ビギナー」と言うべき存在なのですが、子どもの頃から映画ファンとして洋の東西を問わず、無数の映画を観てきましたので、それなりの鑑賞眼は持っていると思います。
そんなわたしが(笑)、

「『男はつらいよ』は観れば観るほど凄さが分かる!」

と主張しているのだから、信じてください。

そしてこのところ強く感じているのが、

「『男はつらいよ』を鑑賞することで、学校教育ではまったくカバーできてない人間としての力をつけることができる」

ということです。


●「言葉を語れ
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●入院3日目、一般病棟へ転室できた母・・・しかし夕方担当医からかかってきた電話の内容には楽観を一切許さないものだった。 [「言葉」による革命]

●入院3日目、一般病棟へ転室できた母・・・しかし夕方担当医からかかってきた電話の内容には楽観を一切許さないものだっつた。

末尾ルコ「母の話」

母は、3月14日午前2時くらいに救急車で運ばれたから、3月16日は3日目ということになる。
昼前に高知赤十字から電話。
1日目であれば心臓が飛び出そうになるところだったが、昨日HCUに移ったばかりなのでそこまでにはならなかった、が、緊迫はする。
知らせはまず、「今日から一般病棟になりますので」というもの。
入院当初の状態や医師の言などから考えると予想以上に早い一般病棟への転室でこれはもちろん嬉しい。
しかし、
「ところがですね、昨夜お母様、寝ぼけられていたか何かで、点滴などのチューブを外してしまってられてですね。転倒などはなかったのですが、一般病棟へ入る際は大部屋をご希望でしたが、二人部屋にしたいと思いますが、かまいませんでしょうか」
もちろんそのくらいのことはかまわない。
それにしても、深夜にそうしたことが起こったのか。
確かに母はもう1日目から、酸素マスクを「これ、外してえい(いい)がやろう」とか導尿管を施されているのに、「トイレへ行ってえいがやろう」とか、とんでもないことを言っていた。
自覚的には気分がよくなっているので、ベッドの上だけにいる状態にストレスが溜まりつつあるようだ。
それにしてもせっかく回復しつつあるのに、院内転倒などで大けがしていては元も子もない。
そこはしっかり自覚してもらわねばと思う。

2日目から食事も出してもらえるようになった。

・・・

と、ここまではまずまず安堵させてくれる様子だったのだが、午後2時半からの面談を終えて家に帰ると担当医から電話がかかってきた。
その内容は多少楽観的な気分になってきた気持ちを吹き飛ばすものだった。
「お母さんの現在までの病名は虚血性心不全です。そうなった原因は2つ考えられますが、一つは高血圧、もう一つは心筋梗塞だと思います」
「・・・心筋梗塞まで行ってるんですか?」
「そうです。心筋梗塞一歩手前だと思います。今は薬で抑えてますが、次に発作を起こしたら終わりになると思います」
この時点でわたしは動揺する。先ほどまで会っていて、酸素チューブも外している母の姿とあまりにギャップがある。
若く、やや押し付けるような口調の医師はさらに続ける。
「来週始めにもカテーテルをやることに同意いただき、風船やステントを入れるなど、積極的な治療をすることべきだと思います」
「・・・検査は大いにしていただきたいですが、15年ほど前にカテーテルを受けてまして、その時は治療の必要はないと言われまして」
「状況は変わっていると思います」
「いや、そうでしょうけれど。カテーテルの後、半年ほどもの凄く体調を崩したことがあってんです」
「今は腕から入れたり、負担はすくなくなっています」
「その、風船やステントを入れたら、これまでのような生活ができるようになりますか」
「まだ分かりません。風船もステントも無理な状態ならバイパス手術も検討されますが、お母さんの場合は高齢ですので、全身麻酔をしての手術に耐えられるかという問題もあります」
などといった内容。

まあ、電話なので質問も答えも今一つ以上言葉足らずになっているのだろうが、わたしとしては心の中に冷水どころか液体窒素を流し込まれた気分になった。

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