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●末尾ルコ かつて語った『私は二歳』 3 [「言葉」による革命]

ただ、わたしが特に注目したのは、『私はニ歳』の舞台となっている「団地」。
あの山本富士子が「団地」に住んでいるという不思議な感覚。

山本富士子といえば、やはり多くの時代劇で、しかも「豪奢でいなせな女」を演じたら天下一品というタイプだ。
その山本富士子が「団地に住んでいる」というミスマッチも鑑賞者を退屈させない大きな要因に違いない。

そう、『私は二歳』という映画は意外にも、「団地妻 山本富士子のエロティックを愉しむ作品」という内容なのである。

タグ:映画 アート
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極限の愛、日常の愛、その言葉 2021年1月29日 [愛の景色]

君が現れた
ぼくの心は確かに
跳ねた

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●我が母(お母ちゃん)、心臓バイパス手術後、大転子部不全骨折後闘病記&退院後日誌477日目~宮尾登美子原作『夜汽車』を観て、秋吉久美子の「今の女優」にはない「あれ」を再認識。 [「言葉」による革命]

末尾ルコ「母の話、健康医療・介護福祉の話題、映画と芸術の話題」

1月26日(日)手術後668日目 退院後468日目

『夜汽車』っていう宮尾登美子原作の英愛を観ててですね、監督は山田耕作なんだけれど、やはり宮尾登美子物の映画化は五社英雄が一番おもしろいと思うのだけれど、この『夜汽車』もかなりおもしろい。
なんでおもしろいかって、もちろん山田耕作監督の手腕はあるけれど、主演の十朱幸代、そして助演の秋吉久美子の存在が何と言っても一番の要因ですわ。

秋吉久美子については最近『ザ・インタヴュー』という番組で彼女の考えとかをいろいろ聴いたお話は既にしたけれど、わたし10代の頃は秋吉久美子、どちらかと言えば苦手な方だった。
まあ当時は外国人女優に圧倒的興味を持ってましたからね。
日本人女優で積極的に好きな人はう~ん、あまりいなかった。
桃井かおりは好きでしたけどね。

秋吉久美子は当時のわたしにはその言動が「ワザトラ」に見えていたというのもある。
例の「子どもを卵で産みたい」発言なんかその最たるもので・・・と思っていただけれど、先の『ザ・インタヴュー』でその件についてもご本人が言及していて、つまり当時は体調が悪くなるほど忙しく、出産も「卵で産めたら楽」といった感覚がつい口に出てしまったと、そういう説明でした。

この説明が当時のご本人の気持ちを正確に伝えているのか、それは分かりません。
しかし『ザ・インタヴュー』のお話ついでに申しますと、秋吉久美子、子どもの頃から文学作品を読み漁ってきていたものだから、つい言葉遣いが高尚風になってしまい世間に「えらそう」にとられてしまいがちなので、無理に漫画を読んで「くだけた言葉遣い」を学習したと、そんな風に行ってました。
おもしろいですよね。

覆えばそうなんですよね~、今でもまだまだ知的な雰囲気の女性を敬遠する日本人男性、多いですからね。
それが昭和の当時であれば猶更。
ちょっと知的な表現を遣ったり、自分の意見を言ったりする女優を叩きたくなる人はかなりいたでしょうね。
これは男性だけでなく、日本人女性の少なからぬ人たちも知的な雰囲気の女性を嫌う傾向があるのだと思います。
主婦向けの番組で男性と同等かそれ以上の力を発揮する女性キャスターなどは使えないと言いますからね。
わたしはもちろん知的な女性大好きです。
ただここで間違えてはいけないのは、「知的」と「学力・学歴」はまったく異なるものだということ。
高学歴大学出身者でぜんぜん知的でない人、いっぱいいます。

いつものごとくお話逸れ気味ですけれど、『夜汽車』で秋吉久美子を観て、シーンのど真ん中に君臨する大メジャー女優でありながら、とても「肉感的」なんですね。
で、現在の日本を見てみると、

「肉感的な女優」っている?

というお話です。

思い浮かばないですよね現在、「肉感的な女優」って。

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