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●「母連れ狼の」末尾ルコ(アルベール)、うたちゃん(母)との日々~アルゼンチン、『エビータ』『タンゴ ガルデルの亡命』~篠田正浩『無頼漢』の闇,,倉斉加年 [「言葉」による革命]

わたしはアートでロックでハードボイルドでポップでジェントルな末尾ルコと名乗り、しかし地元ではふつうアルベールなのですが、「初恋のヒヨコ」でもあります。原則いつも母(うたちゃん)と行動を共にし、車いすを押しておるそのイメージから「母連れ狼」とも名乗ります。
そう、最高の介護を超えるべく。

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★映画は最高の「会話」の題材となる。
そして人間、「会話ある人生」と「会話無い人生」とはまったく違う。
 
このテーマ、わたしの宿願と言っていいですが、深め、広げ、各方面にアピールしていきます。

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毎日ですね、誰かと、映画か音楽か本(読書)に関する会話を試みてください。
つまりわたしが言うところの「3種の神器」に関する会話ですね。
映画か音楽か本(読書)、そのうちのどれか、あるいはそれらすべてなら言うことない。
芸術は基本「独りで鑑賞」するものですが、それを「自分の中」に留めず、「外へ出す」ことで新たな、そして時に大きな展開が生まれます。

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アルゼンチンと言えばエヴァ・ペロン、つまりエビータ。
マドンナ主演の『エビータ』大好きです。
やはりそもそもの楽曲がいい。
そしてアラン・パーカーの『エビータ』、舞台のミュージカルでは実現不可能なシーンも多く用意してくれている。
例えばガウチョたちがパンパを馬で疾走する胸すくシーン。

『タンゴ ガルデルの亡命』という映画があって、これもまた観たいんだけどね。

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篠田正浩監督の映画『無頼漢』を鑑賞したのだけれど、題材が河竹黙阿弥の「天衣紛上野初花」で、脚本が寺山修司。
となれば、「寺山修司の脚本に注目!」となるところだけれど、わたしが一番愉しめたのは撮影であって、これは岡崎宏三が担当しているが、当然篠田正浩監督の演出、美意識によるところが大きいはずだ。
とは言え、わたしは個人的に篠田作品のファンではなかったのだが、『無頼漢』は例外的にかなり愉しめたというところだ。
篠田監督って、見た目が銀行の頭取みたいな感じなのですな。
けっこうそのイメージ通りの作品になってしまっている傾向がある・・・というのが今まで鑑賞してきた篠田作品の多くに対する感想である。

『無頼漢』は美術も全体的に素晴らしいのだが、まず「闇の深さ」に惚れ惚れするのであって、映画にはどうしても「深い闇」が必要だし、まして時代劇で「闇」が希薄であればどうしようもない。
そして『無頼漢』にはそんな「闇」に似つかわしい深い魅惑を持つ俳優が出演している。

『無頼漢』には、仲代達矢、丹波哲郎、小沢昭一らも出演しているが、目を瞠ったのは米倉斉加年だった。

白塗りの殺し屋を演じる米倉斉加年。

米倉斉加年は1934年に生まれ、2014年に死去している。
俳優や演出家以外にも、「絵師」として見事な作品を創作している。
特に角川文庫の夢野久作作品のイカれたエロティックなカバー画は秀逸で、夢野久作をほぼ読破したのは高校時代だったが、高知市の帯屋町のある本屋の地下一階に夢野久作の文庫が並べてあって、一冊ずつ揃えていくのは至福の時間の一つとして記憶している。
まあ他にもいろいろと至福の時間はあったのだけれど。

米倉斉加年の具体的な作品について、「この作品のあの役がよかった」とか、特に記憶があるわけではない。
しかし映画やテレビドラマで、脇役として出ていても、子どもの頃から(カッコいい人だなあ)という印象が深かった。
そのカッコよさが、米倉斉加年の「内部」から立ち上っていたのは間違いない。

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