SSブログ

●「母連れ狼の」末尾ルコ(アルベール)、うたちゃん(母)との日々~「無念」という言葉が喚起する情念~『テス』、その音楽とストーンヘンジ。 [「言葉」による革命]


わたしはアートでロックでハードボイルドでポップでジェントルな末尾ルコと名乗り、しかし地元ではふつうアルベールなのですが、「初恋のヒヨコ」でもあります。原則いつも母(うたちゃん)と行動を共にし、車いすを押しておるそのイメージから「母連れ狼」とも名乗ります。
そう、最高の介護を超えるべく。

・・・

///
  
★映画は最高の「会話」の題材となる。
そして人間、「会話ある人生」と「会話無い人生」とはまったく違う。
 
このテーマ、わたしの宿願と言っていいですが、深め、広げ、各方面にアピールしていきます。

///


毎日ですね、誰かと、映画か音楽か本(読書)に関する会話を試みてください。
つまりわたしが言うところの「3種の神器」に関する会話ですね。
映画か音楽か本(読書)、そのうちのどれか、あるいはそれらすべてなら言うことない。
芸術は基本「独りで鑑賞」するものですが、それを「自分の中」に留めず、「外へ出す」ことで新たな、そして時に大きな展開が生まれます。

渡辺邦男『忠臣蔵』で浅野内匠頭演じる市川雷蔵は切腹の直前に部下に、
「ただ無念であると」、大石内蔵助に伝えてほしいと託した。
その後大石内蔵助演じる長谷川一夫は部下たちに対して浅野内匠頭の「ご無念を想うと」という趣旨の言葉を、はらわたが捻じれんばかりの想いを籠めて発する。
わたしはそれを見て胸を熱くしたのだが、「無念」という言葉、日本語には、日本人の心を根底から動揺させる力があると感じた。


・・・

『テス』のナスターシャ・キンスキーは、圧倒的美貌だけれど、「立派」ではない女だ。
顔立ちは似ているけれど、常に「立派」なイメージのイングリッド・バーグマンとはそこがまったく違う。
「時代」がそうさせてしまったとはいえ、「流される女」テスの役は、だからナスターシャ・キンスキーに合っていたのだし、イングリッド・バーグマンではできなかっただろう。
そしてもちろん、バーグマンが主演した生田の傑作映画の役は、ナスターシャ・キンスキーには無理である。

そして『テス』はドラマティックな音楽も心を揺さぶり、ラストに登場するストーン・ヘンジと、それに絡みつく太陽が美しい。

nice!(16)  コメント(2) 
共通テーマ:アート