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「ガルシアの首」 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「ガルシアの首」サム・ペキンパー監督

「アバター」はそりゃあおもしろかったけれど、「あれが映画」ということになっては困る。最初から人間を描く気などまったくないような映画がこのところ多過ぎるので。
「ガルシアの首」のウォーレン・オーツは、クドく、油っこく、髪は薄く、乱暴で、ぜんぜんファッショナブルではなく、そしてなぜか歯が白い。(笑)
この男が「今の生活」から抜け出すために、既に死んでいるはずの「ガルシア」の首を墓場から盗み出して賞金を稼ごうとする過程で不条理な暴力に巻き込まれていく。
これだけの映画だが、荒唐無稽化する展開の中でもしっかりと「人間」が浮き彫りになり、今だからこそ新鮮でもある。

6点
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● ルコ美醜悪学 社会的認識 [ルコ美醜悪学]

では今の日本の社会で語られていることの主流は何か?

コマーシャリズム、テクノロジー、そしてある種の「全体主義」。

「全体主義」とは穏やかではないと感じる向きもあるだろうが、日本はもうずいぶん前から「全体主義」的社会である。
ごくわずかな「個人主義者」はいるけれど、社会そのものはまったく「反個人主義的」だ。
個人主義を盲目的に賛美する気などないが、「個人の精神、あるいは魂」が重んじられない社会が閉塞してしまうのも当然のことのように思われる。


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言葉 [Discovery Museum トキ・アートスペース ヨーロッパ共同体] [言葉 文 固有名詞]

本当って何ですか?
本当とは実際にあったことでしょう。
あなたはわたしがDiscovery Museumから出ながら、トキ・アートスペースとEUの未来について思考を巡らせていたというのが本当かどうか疑っているのですか?
そうも言えますね。わたしはあなたがDiscovery Museumから出ながら、トキ・アートスペースとEUの未来について思考を巡らせていたというのが本当かどうか疑っているのでしょう。
あなたはなぜわたしを疑うのですか?疑うべき理由があるというのですか?
わたしはあなたがDiscovery Museumから出ながら、トキ・アートスペースとEUの未来について思考を巡らせていたというのが本当かどうか確信が持てない。だから疑っているのかもしれません。
どうしてあなたはわたしがわたしはあなたがDiscovery Museumから出ながら、トキ・アートスペースとEUの未来について思考を巡らせていたという事に関して確信が持てないのですか?逆に言えば、どうして疑うべき確信があるというのですか?
そもそもEUとは何なのですか?
EUとは、もちろんヨーロッパ共同体です。


● このカテゴリーでは「固有名詞」を使い、日本語(ときにフランス語、英語)で短い文章を作ってみます。
ごく簡単な文章でも、それは「無から有」を生む行為です。
さらに「固有名詞」と絡めると、独特の効果が生じることがあります。

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谷村美月出演NHKドラマ「心の糸」、松雪泰子と神木隆之介緊迫のシーン。吉高由里子、仲里依紗とNHKドラマ。 [吉高由里子]

谷村美月出演NHKドラマ「心の糸」は十分観賞に耐ええる力の入った、しかも抑制の効いた作品となっていた。
「抑制の効いた」というのが日本のドラマ(時に映画でも)では難しいところで、多くの作品に見苦しい「愁嘆場」や甘ったるいテーマ曲が用意されていてお話にならない。
「谷村美月」出演と書いたが、「心の糸」はもちろん松雪泰子と神木隆之介を中心としたドラマだ。
聾唖の母親を助けつつ生きてきた、そして母の希望のままにピアノの世界を志す息子がついに耐えられなくなり、「母の世界」から「逃げていいですか」と問う。
そして松雪泰子は抑えた涙を流しながら、「わたしを捨てなさい」と手話で息子に伝える。
くだらないテーマ曲などまったく使用せず、俳優2人の演技と端正な映像のみで見応えのあるシーンを描き切った。
「心の糸」は稀に見るクオリティを持ったテレビドラマだった。
観逃した方は何かの機会にぜひ、とお勧めできる内容だ。

NHKというテレビ局はまったく好きではないが(笑)、時にこうした優秀なドラマを作るのである。
吉高由里子もテレビドラマに出演するのであればクオリティ重視であればいいのだが、どうも「ラブシャッフル」だの「東京DOGS」だのいただけないものが多かった昨今ではある。
NHKと言えばすでに当ブログでも触れたように、12月には仲里依紗主演作があるのでこちらも実に楽しみだ。




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愛の思索、その言葉 2010年11月29日 [愛の景色]

あの人の笑顔のあらゆる段階。
その全ての段階を知ることができたら。
タグ:アート 言葉
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怒りの静め方はあるのだろうか [生と死のためのアート]

さてどうやって怒りを静めよう。
根性で怒りを静める?
気で怒りを静める?
そもそも怒りがなぜ沸いてくる、どこから湧いてくる?
では怒る材料もないのに自分の意志だけで怒りを生むことは可能なのか?

怒りを静めるには、音楽が効くのか?
文学?
映画?
瞑想?
けれど怒りが起きなくなった人生とは、生きているのか?あるいはもう死んでいるのか?
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