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●末尾ルコ フラグメント 『パトリオット・デイ』 [「言葉」による革命]

迫力と言えば、テロ犯人の兄の方の妻を尋問するシーンがあるけれど、尋問官と妻の顔の切り返しの連続で積み上げていく演出方法により不気味なまでの濃厚な雰囲気が創造されている。

タグ:アート
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極限の愛、日常の愛、その言葉 2020年10月20日 [愛の景色]

あなたの姿を最早他の人と
取り違えるはずもない
わたしは一瞬躊躇したが、
あなたの苗字を呼んだ

あなたはあなたで
ぼくが(いないのだろうか)と
一瞬訝っていたと
あなたは言う

そのしばらく後、
あなたはわたしの隣で
しっくりとしばらく
話をした

何がどうあれ、
幸福な時間

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●我が母、心臓バイパス手術後、大転子部不全骨折後闘病記&退院後日誌373日目~母も満足、エドガー・アラン・ポウ的『絶唱』、あるいは『極道の妻たち 最後の戦い』について。 [「言葉」による革命]

末尾ルコ「母の話、健康医療・介護福祉の話題、映画と芸術の話題」

10月12日(月)手術後563日目 退院後373日目

山口百恵・三浦友和『絶唱』についてもう少し触れておきますと、この映画中山口百恵は、「三浦友和が接近していることを感知する能力」があるんです。
と、こう書いてもピンと来ないかもしれないですが、つまり、「家の中で近づいてくる」というのではなく、ずいぶん遠くに行っていた友和が近づいていることを気づく能力があるんです。
いわば特殊能力ですね。
こうした設定が映画全体にちょっとした神秘的雰囲気を醸成しています。
百恵の死化粧の異様なまでの迫力、「怖さ」についてはもうお話しましたが、さらに彼女が履いている赤い足袋の印象的な使い方。
このような要素が、原作は読んでないので知りませんが、ちょっとエドガー・アラン・ポーを彷彿させなくもないですね。
そんなわけでなかなか面白かったです、『絶唱』。
母も大満足でした。

しかし思えば古くは吉永小百合・浜田光男、そして山口百恵・三浦友和のように男女ペアで映画の看板として継続的に売っていく方法はすっかりなくなってますね。
確かに方法論としては古い感じはするけれど、それとまあかなりの規模で人口に膾炙した「ペア」でないと成り立ちませんわなあ。

で、「極道の妻たち 最後の戦い」もBSで、NHKではないBSで放送していたから、一つは岩下志麻見たさ、もう一つはかたせ梨乃見たさに撮って、観た。
岩下志麻は言うまでもなく日本映画史上大書されるべき大女優であって、わたしは『極妻』シリーズもまともに観たことなかったから、この機会に観てみようと。
かたせ梨乃は特にファンというわけではないけれど、やはりこのようなスケール感のある女優、今では見かけませんから。
そしてうん、なかなかおもしろかった。
母も極道の世界で男たちを相手に岩下志麻、かたせ梨乃が「筋を通す」姿を思った以上にワクワク観た。
これならもっと観たいですわ、『極妻』シリーズ、岩下志麻主演のヤツだけど。

それと驚いたのが石田ゆり子。
何が驚いたかって、『極道の妻たち 最後の戦い』が約30年前の作品なんですが、この中の若い石田ゆり子よりも50歳を超えた現在の石田ゆり子の方が比べ物にならないくらい魅力的だということ。
石田ゆり子も特にファンではないけれど、今の50歳を超えた姿は素晴らしいと思います。

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