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●末尾ルコ 『カサンドラ・クロス』に関するプチエッセイ。1 [「言葉」による革命]

『カサンドラ・クロス』は1976年の公開時に映画館で鑑賞したが、同時上映が『ラストコンサート』でそのいささか甘ったるいメロディと主演女優パメラ・ヴィロレージのつぶらな瞳、あるいはやや胡乱な瞳が印象的な、当時まだまだ勢力を誇っていた「淵の病恋愛もの」だった。
『カサンドラ・クロス』は公開時日本で大ヒットしたのだが、どうやら「(ほぼ)日本でだけ大ヒット」の部類の映画のようで、そういう外国映画はかつてはけっこうあったのだ。
『カサンドラ・クロス』は「イタリア・イギリス・西ドイツ合作」という点も微妙だけれど、米国などの批評もボロカスだったようで、しかし今回わたしはこの2時間強のやや安手のサスペンス映画を楽しく鑑賞した。

タグ:映画 アート
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極限の愛、日常の愛、その言葉 2020年10月30日 [愛の景色]

高熱に苦しむ時間
浮かんで来たのはもっぱら
あなたの顔、
あなたの佇まいのすべて

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●我が母(お母ちゃん)、心臓バイパス手術後、大転子部不全骨折後闘病記&退院後日誌382日目~「出ていれば観る女優」に浜辺美波も追加、その頭の回転。~久々の『陽暉楼』、池上季実子と浅野温子の格闘シーン。 [「言葉」による革命]

末尾ルコ「母の話、健康医療・介護福祉の話題、映画と芸術の話題」

10月21日(火)手術後572日目 退院後381日目

浜辺美波も「出ていると見てしまう女優」の一人です。
ただわたしの中のランクで言えば、浜辺美波より中条あやみ、桜井日奈子の方が上に来ています。
この二人は特に容姿的には大変なポテンシャルを持っていると思います。
それが今のところは、今の日本映画界であれば致し方ないけれど、中条あやみ、桜井日奈子を生かすような作品とは出会ってないですね。
舞台の役者であれば例えば60歳を超えても少女の役は可能ですが、大スクリーンにアップになる映画女優はそうはいかない。
まあ30歳で高校生の役とか、そのくらいなら可能な人もいるけれど、理想的には「その女優の実年齢を最も生かした作品」と巡り合うべきなのですね。
ヴィヴィアン・リーが『風と共に去りぬ』に巡り合ったように、アンナ・カリーナがどだーる作品と巡り合ったように、ジョーン・フォンテーンが『レベッカ』と巡り合ったように。

それはさて置き、浜辺美波はやはり綺麗です。
顔立ちがとてもいい。
体格は小柄で、この辺りが今後どう影響してくるかなのですが、正統的な美人だけれどコメディ演技も器用にこなします。
番宣でNHKのトーク番組に出ているのを見たけれど、頭の回転がとても速い印象でした。
一緒に出演していた岡田将生の頭の回転は・・・(う~ん)という印象でしたが。
話し方とかその内容が「その辺のあんちゃん」風なんですね。
それが悪いというのではないけれど、日本の男優でも綾野剛や松坂桃李など知的な話し方をする人が多く出ている中で、決していいことでもない感はあります。
わたしは俳優たちのインタヴューを読んだり見たりするのが好きで、と言ってもテレビのトーク番組では「まともな質問」は滅多にないですから難しいけれど、彼らの話の中から一体どのくらいの意識の下に俳優をやっているのかの検討をつける・・・やはりモチベーションの高い俳優、過去の映画をよく観ている俳優たちはより応援したくなります。

ところで宮尾登美子原作、五社英雄監督の『陽暉楼』を久々に観たけれど、これはもう抜群ですね。
五社英雄のアクの強いあまりに時にあざとい演出に対しては好き嫌いあるでしょうし、『陽暉楼』にもそれは存分過ぎるほど発揮されています。
例えば池上季実子と浅野温子の延々と続く取っ組み合いシーン。
公開時も話題になってけれど、今観るといかにもよくできた格闘シーンとなってます。
わたしの観点では、映画ファンに大人気のデヴィッド・クローネンバーグ『イースタン・プロミス』でヴィゴ・モーテンセンが浴場で行った格闘シーンよりもよくできていると今回感じた。
『イースタン・プロミス』はわたしにとっても大好きな映画なのですけどね。

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