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●末尾ルコ かつて語った、『チョコレート・ドーナツ』 1 [「言葉」による革命]

トラヴィス・ファイン監督の『チョコレート・ドーナツ』はゲイのカップルがダウン症の子どもを引き取って育てるというエピソードが軸となっている。
原題は、『Any Day Now』。
ゲイのカップルとはルディとポールであり、ダウン症の子供はマルコだ。
時代設定は、1979年。
米国でもゲイはまだ「普通」という基準の蔑視を浴びていた時代だ。
ルディをアラン・カミングが、ポールをギャレット・ディラハントが、マルコをアイザック・レイヴァが演じている。
レイヴァは自身が本当にダウン症を患っている。


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●我が母、心臓バイパス手術後、大転子部不全骨折後闘病記&退院後日誌363日目~『エイリアン』の「アッシュ」を初見時わたしは・・・。~名画座でもらった『アデルの恋の物語』スチール写真。 [「言葉」による革命]

末尾ルコ「母の話、健康医療・介護福祉の話題、映画の話題」

10月1日(木)手術後554日目 退院後363日目

久々に観た『エイリアン』についてもう少しお話しましょう。
観ている方にはよくお判りでしょうが、搭乗員物の中に「アッシュ」という男がいるんです。
このアッシュ、今観返すと登場してすぐからもう「バレバレ」の演出をされているのですが、初鑑賞の時はまったく気づきませんでした。
わたしも当時は少年(笑)でしたから致し方ないところはありますが、何と言っても映画館での『エイリアン』初鑑賞、実はさほど大きな期待を持って観に行ったわけではなかったので、まあ映画館で度肝を抜かれたという体験をしたわけです。
なので件のアッシュの怪しさ満載バレバレ演出にもまったく気づかなかった。

『エイリアン』を「革命的映画」の一本とわたしは呼びましたが、それだけに少なくとも初公開時に2回、名画座で1回と映画館でも複数回鑑賞しているのですが、名画座で観た時は例のショッキングシーン、宇宙船乗組員の一人の胸を突き破ってエイリアンが出てくるシーンで、わたしの前方に座っていた若い女性が余程衝撃を受けたのでしょう、「こんなのもう嫌」と言いながら途中で退席しました。
それだけ『エイリアン』は「かつてない恐怖」を描いていたわけです。

高知市にかつてあった名画座には本当にお世話になって、そこでどれだけ貴重な映画体験をしてきたことか。
3本立て500円で鑑賞できましたから。
家からはちょっと遠かったけれど、足繁く通いました。
少なからぬ上映作品はプリントの状態が悪く、貴傷の多いフィルムはいわゆる「雨が降る」状態になるのですが、そんなことさほど気にならなかった。
『ベニスに死す』や『明日に向かって撃て』、『アデルの恋の物語』、『アメリカの夜』などを鑑賞した時の名画座の空気感は今でも体中が覚えています。
映画館に掲示していた貴重なポスターを売ってくれたり、そうそう、『アデルの恋の物語』のスチール写真も譲ってもらったり、ということもありました。

『エイリアン』のお話に戻りますと、「無名の舞台女優」だったシガーニー・ウィーバーがこの一本で一躍世界的映画スターの仲間入りを果たしたことはよく知られていますが、それにつけても『エイリアン』のシガーニー・ウィーバー、舞台演技とはまるで違う見事なまでの映像の中の的確な感情表現。
もちろん演出が素晴らしかったのでしょうが。
他の俳優たちももちろん皆素晴らしく、「宇宙船の中で未知の恐るべき生命体に襲われる」という地に足のついてない(笑)ストーリーに圧倒的リアリティを与えている点も見逃せません。

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