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●末尾ルコ 薬師丸ひろ子『セーラー服と機関銃』のエロス 2 [「言葉」による革命]

相米慎二監督、薬師丸ひろ子主演「セーラー服と機関銃」は、もちろん相米慎二監督だから、「映画ならでは」のエロスとタナトスが濃厚に漂っている。
象徴的なのが、作品のラスト、セーラー服なのにハイヒールを履いた薬師丸ひろ子のスカートが翻るシーン。
少女と大人のギリギリの段階でしかあり得ない、危ういエロティシズムを醸し出しています。

タグ:アート 映画
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極限の愛、日常の愛、その言葉 2020年10月27日 [愛の景色]

あなたを強く想う

せめてあなたの心が
ぼくの存在に少しでも

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●我が母、心臓バイパス手術後、大転子部不全骨折後闘病記&退院後日誌379日目~素晴らしい映画『こどもしょくどう』の素晴らし子役たちの演技、そして演出。 [「言葉」による革命]

末尾ルコ「母の話、健康医療・介護福祉の話題、映画と芸術の話題」

10月19日(月)手術後570日目 退院後380日目

映画『こどもしょくどう』についてもう少し続けますが、何と言ってもよかったのが子役の活かし方なのです。
この映画は子役が主役です。
ただわたし、昨今の日本の、特にテレビドラマの子役演技、ダメなんですね。
子役にたっぷりと「感情表現らしき」演技をさせるやり方。
もう子役さんたちが、(さあ、今から熱演をしますよ!)と宣言しているような表情をしている。
いたたまれない気持ちになるんです。
そもそも子どもって、日々生活を送っている中で、そうそう表情豊か(?)に感情表現したりしないものです。
いや、もちろんすべての子どもたちは表情豊かですし、感情表現豊かです。
しかし多くのテレビドラマで見られるようなものではない。
この違和感について詳細に説明していたら長くなり過ぎるので控えますが、要するに「とても不自然」だし、時に「大人に媚びている」ようにも見えます。
もちろんそうした子役の演技をお好きな方が多いからこそ、多くの子役がやっている(やらされている)わけで、それを無碍に否定するわけにはいかないとも思います。
ただそうした「演技」があってもいいけれど、そうした「演技」が「最上」とされてはいけないと、そう思うのですね。

で、この話の流れでお分かりでしょうが、『こどもしょくどう』の子役は実によかった。
「ありがちな豊かな表情」など決してしない。
それでいて彼らの彼女らの感情の機微は鑑賞者にどんどん届いてくる。
これは演出の力であり、演技指導の力です。
さらに言えば、「安易な愁嘆場を作らない」という創作態度は確固として美意識の問題でもある。
そして徹底して子どもに抑えた演技を指せ続けることで、(ここぞ!)という時に感情を炸裂させるシーンがより強いインパクトとなり、心に刺さってくる。
いやホント、大人の俳優にせよ子役にせよ、(この演技で今から泣いてくださいね!)という演技、演出でまんまと泣くような、そういう安易な作り手‐鑑賞者の関係はできれば減っていってほしいものです。

というわけで、『こどもしょくどう』、とてもよかった。
でもこの映画、ほとんど知ってる人、いないですよね。
できればそうした映画を多く見つけ、一人でも多くの方に知っていただくためにお手伝いをしていきたいですね。

・・・

ところで一般論としてお話しますが、制作会社や芸能事務所、あるいはスタッフや俳優たちに関して、ネット検索するといろんな情報が出てきます。
しかしわたしのスタンスは、自分で確認できない情報についてどうこう言うのではなく、あくまで「作品」についてお話していきます。
もちろん「自分で確認できる情報」があれば別のお話になりますが。

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