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小説 神秘アンチエイジング&エロス 181 野太い声 [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

どちらも現実のはずなのに、どちらかが現実ではないような気がする。
どちらかが現実であれば、どちらかが現実ではあり得ない、あってはならない気がする。
しかしその違和感は瑛次の中で明確な「何か」として認識されていず、もちろん意識化もされていないので、暗雲が暗雲として理解できない苦しさを持っていることも彼にははっきり分からない。

その晩未来軒へ座っていて、瑛次ははっきりと「ついてない」ことが分かった。
瑛次の隣の席には男3人組が座っている。
男たちは3人とも野太い声で話をしている。

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。

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日本では子どもが神か?  パリジャン、フェノンとの会話 [生と死のためのアート]

「日本は子どもが神のように見える」
フェノンはそう言った。
「子どもが神?」
ぼくは問い返す。
「小さな子どもが公の場で泣く、わめく、走る・・。こんなこと、考えられない」
「そうなんだ?」
「子どもは神なのかな?」
ぼくは答えに窮する。
神を相手に「躾」などできるはずもない・・フェノンはそう言いたいのだろう。
「躾」を受けていない神たちは、公の場で泣き、わめき、走り・・。
そして大人になると・・。
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ケントリッジの日本イメージ   「美術手帖」2009.12 ARTIST INTERVIEW ウィリアム・ケントリッジ William Kentridge [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

南アフリカと日本は距離的にも位置的にも遠く、日本に南アフリカの日常的情報が非常に少ないのと同様、南アフリカに日本の日常的情報がそれほどないというのも想像に難くない。(これは想像に過ぎないが)
となれば、もし南アフリカで日本に対して興味を持ったのであれば、ケントリッジのように黒澤明や三島由紀夫などという「世界的」な芸術作品から入るのが一般的となるのだろう。
しかしそのような限定された情報から得られた「日本像」というのはどのようなものになるのか?
ケントリッジは次のように語っている。


ケントリッジ

これまでに得たいろんなヒントから、勝手にイメージを構築していくわけですから、それはもしかして正しくないかもしれない、大きな間違いを含んでいるかもしれません。
でもそれは、私の心に像を結んだ日本であることはたしかなのです。

         「美術手帖」2009.12 ARTIST INTERVIEW
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「2010(第33回)日本アカデミー賞」水嶋ヒロの言葉と(去年の)吉高由里子の言葉 [吉高由里子]

去年は吉高由里子のシンプルにしてピュアな「人に感謝します」というセリフを聞くことのできた「日本アカデミー賞」だが、そんな言葉を言い出す人間などそうそういない。
「2010(第33回)日本アカデミー賞」新人賞のスピーチはだいたいが無難な挨拶に終始した。
女優生活で多少苦節的期間のある平愛梨は感極まっていたようだが、もう一人やや他の俳優と違う反応をしていたのが水嶋ヒロ。
恐縮と感謝の念を述べながら、「これからはコンテンツ作成などの点でも貢献していきたい」という趣旨のことも語った。
「コンテンツ作成」というのがどのようなものを指しているのかはっきりしないが、これはこれで立派な考えだろう。
しかしやや違和感がある。
水嶋ヒロは現在「俳優」であるが、今のところ「俳優」として十分に能力を開発しているとは言い難い。
確かに人気・知名度は抜群なのだけど、まだ「テレビのアイドル的俳優」という段階にいると思う。
例えば同じ新人賞をとった年下の岡田将生は俳優としての実績・能力とも水嶋ヒロより遥かに先を行っている。
俳優として実績を積むまで「コンテンツ作成」などをしてはいけないというわけではないのだろうが、「芝居はまだあのくらいなのに、もうそんなことに目が行っているのだな」という違和感を持ったわけだ。

映画とか芝居とかが芸術として根付いていくためには、ファンもある程度厳しく客観的に評価できるようになるべきだ。



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「バットマン」ティム・バートン [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「バットマン」ティム・バートン

現在のクリストファー・ノーラン監督の「バットマン」とはまるで違うダークでポップな世界は日本人には理解できず、その後のシリーズも全て日本では当たらないというきっかけとなった記念碑的(?)作品。テレビ的「明るさ」に慣れ過ぎですな。(この項続く)

7点
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確定申告e-Tax とわたし その四 [生と死のためのアート]

確定申告e-Taxについて迫真のドキュメントを続けるわたしである。

しかし・・、
「今こそ闘いが始まるのだ!」と書いた後、まったく闘っていなかったわたしでもある。(くくくう・・)
そう、どこかで「奇蹟が起こらないか」と期待している自分がいるのだ。

奇蹟・・
例えば、寝ている間に七人の小人がe-Taxしてくれているとか。
あるいは国税庁から「あなたは立派な人だから、生涯確定申告をする必要ありません」という通達が来るとか。

ないですかね、こんな奇蹟?
いや、ないに決まってる。

そうだ。
今こそ真の闘いを始めるのだ!

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