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小説 神秘アンチエイジング&エロス 194 恐怖の内容 [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

瑛次の中に恐怖が芽生える。
男たちに対する恐怖ではない。
男たちに対して不快感は持っても、恐怖は生まれない。
恐怖とは、男たちに良子が組伏せられるという想念。
さらに想念は飛躍していき、良子が悦んで男たちに身を任せる姿、良子から男たちを誘う姿・・もはや留まるところを知らない。
居ても立っても居られないが、何をすることもできない。
「バニラでいいですね」
何も答えない瑛次に店員が念を押す。

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。

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北川景子「花のあと」・・美しい時代劇へ その参 [生と死のためのアート]

「花のあと」は北川景子にとって、待ちに待った「達成」の一つとなる。
それだけにもっと多くの人に観てもらいたいし、「北川景子の殺陣、すごかったね」などということが共通の話題になるような日本であってほしい。
しかしまだまだそのような段階へは達していないようだ。
と言うよりも、かつての日本はそのような社会的雰囲気もあったのだと思うが、つまりは退化してしまっている、多分。

しかし「花のあと」が見事に完成された映画かと言えば、そこまでは達していない。
まず弱点はセリフである。
いつもは明瞭なセリフを発する北川景子だが、さすがに初めての時代劇、完全に消化しきれているとは言い難かった。
「以登」という人物が「感情を表に出さない」というキャラクターなだけに、ひょっとしたらそれを意識したややたどたどしいセリフ回しだったのかもしれないが、それは好意的な解釈。
やはり不慣れな感じがしたのは否めない。

ここで断っておきたいのだけれど、わたしは「花のあと」という映画の内容に対して完全に肯定的だ。
ただ、より高いものを目指してほしいし、わたしも観たいので、敢えて批判的なことも書いているわけなのだ。
「花のあと」の話はまだまだ続く。

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肉体と精神  「婦人公論」(2008 5/22)「美女を招きて、語るに落ちる」ホスト島田雅彦 ゲスト 續素美代(登山家) [ルコ的読書]

わたしは毎日エクササイズをしているけれど、「汗びっしょり」になるまでやるようなことはまずない。
一番の理由は、「汗びっしょり」になるのが好きではないということだ。(←スゴイ理由)
好きではないというのには二つの理由があって、一つは「汗びっしょり」になること自体が好きではないということ(←スゴイ理由)、もう一つは「汗びっしょり」になったらその後の着替えなどが面倒くさいということ(←スゴイ理由)。
しかしそんなわたしでも、「汗びっしょり」に憧れなくもない。
「婦人公論」に掲載されていた、島田雅彦と登山家の續(つづき)素美代の対談に次のような会話があった。



續  たしかに体を使いきるせいか、山を登り終えると全身の細胞が入れ替わったようで、すごく気持ちいい。性格までよくなる(笑)。東京にいる時は文句たらたら言って、「イヤなヤツだな、私」と思うことが多々あるんですが、山から戻ると親切でおおらかな人間になっている。毒がすべて出るんでしょうか。ありとあらゆるものに感謝できるんです。

島田 巡礼のようなものですね。ルネッサンス期のイタリアの詩人ペトラルカは、ヴァントゥ山の頂上まで登って下りてきたその苦しい道程を、人生を振り返る内省と重ねました。

      「婦人公論」(2008 5/22)「美女を招きて、語るに落ちる」

まあ、このような感覚に憧れているわけっだが、「汗びっしょりが好きではない」などとほざいているようでは、なかなかそこまではいかない。(←当たり前だ!)
もちろん急に激しいエクササイズするのは体によろしくない。
体調や体力と相談してから、エクササイズの内容を決めるべきものではある。

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吉高由里子「釜山プロジェクト」の「kamome」で共演するソル・ギョングのフィルモグラフィー。 [吉高由里子]

多くの韓国人監督の色使いは非常に濃い。
「釜山プロジェクト」の「kamome」は行定勲監督なのだが、近い将来吉高由里子も韓国の監督作品に出てほしいものだ。
韓国映画の濃さは、吉高由里子にとてもフィットすると思う
逆に言えば、「薄い」色使いだと吉高由里子の持ち味を発揮できないことが多い。

さて吉高由里子と「釜山プロジェクト」の「kamome」で共演するソル・ギョングの主なフィルモグラフィーは次の通り。

「花びら」(1996年)
「ディナーの後に」(1998年)
「ユリョン」(1999年)
「虹鱒」(1999年)
「ペパーミント・キャンディー」(2000年)
「燃ゆる月」(2000年)
「私にも妻がいたらいいのに」(2001年)
「オアシス」(2002年)
「光復節特赦」(2002年)
「シルミド」(2003年)
「力道山」(2004年)
「愛を逃す」(2005年)
「熱血男児」(2006年)
「あいつの声」(2007年)
「戦い」(2007年)
「海雲台」(2009年)

わたしも観ていない作品があるので、今後観ていこうと思っているが、日本では「シルミド」と「力道山」で知られている。
ソル・ギョングは舞台経験も少なからずある。

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「愛と哀しみの果て」 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「愛と哀しみの果て」シドニー・ポラック監督

現代では成立しにくくなった「メロドラマ」映画がうまかったのがシドニー・ポラック。しかもこの作品、ロバート・レッドフォードとメリル・ストリープが、メロドラマ成立可能ギリギリに近い時期に頑張っている。最近の俳優では、なかなかこの雰囲気出せない。フラミンゴ多いし。

6点

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パリ・オペラ座バレエ団 「最高」の存在 その② 3月19日「ジゼル」ドロテ・ジルベールとマチアス・エイマン [愛とバレエ]

3月19日。
午後6時ごろ東京文化会館に到着する。
賑わい。
賑わっている。
賑わいが溢れている。
どんなバレエ公演にもこの賑わいが見られるわけではない。

期待し、期待でき、そして期待に応えてくれる、それがパリ・オペラ座バレエ団だと、ほとんどの観客が知っている。
しかしさすがの彼らも気づいていなかったことがある。
パリ・オペラ座バレエ団は、彼らのほとんどが持っていた最大限の期待をも上回ることをやってのけるカンパニーであるということを。

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