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小説 神秘アンチエイジング&エロス 185 五人 [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

未来軒のドアが開き、新たな客が入って来た。
引き戸を開ける勢いに目がそちらを向く。
(ああっ)
ついてない・・まったくついてない。
夕方から今夜まで、瑛次の「ついてない」という印象はとどめをさされる。
入ってきたのは五人の男。
長い髪をくくった者あり、ショートモヒカンの者あり、顔のところどころにピアスのある者あり・・なんにせよ野太く強く圧迫感がある男たちだ。
もちろん普段は絶対に瑛次の生活圏には入らない。

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。
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スーパーで、ブタ肉売り場のある男 その弐 [末尾ルコ(アルベール) 美学 生と死のあいだ]

豚バラ肉売り場のスペースをほとんど独占している男。
豚バラ肉のパックを手に取り、顔を近づけてチェックし、気に行ったものはカゴヘ入れ、そうでないものは元へ戻す。
しかし「元」といっても、完全な「元」ではない。
きちんと整理されて置かれていた豚肉パックを、ほとんど置き場所を見ずに戻しているから、ばらばらの状態で置かれることになる。
つまり男がチェックした後の豚肉パックは、斜めになったり、ひどいものはパックの裏側が上になったりしている。
そして私を含め、何人か豚肉コーナーを見ようという者がいたわけだが、男は一切体をよけたりせず、ただひたすら自分の「豚肉パックチェックの世界」に没頭している。

しばらくして男が去っていった豚肉コーナーは、裏向いたものも含め、バラバラに置かれたバラ肉パックの山となっていた。
このような男に子どもがいたりするのだろうか・・などと考えてしまったものだ。

タグ:アート 美学
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作品の「評価」はどのように決まるのか  「美術手帖」2009.12 ARTIST INTERVIEW ウィリアム・ケントリッジ William Kentridge  [ルコ的読書]

ある作品の評価というのはどのように定着していくのか。
一つはセールス、つまり「どのくらい売れたか」という点。
しかしこれは必ずしも「質的評価」と一致しない。
と言うことは、結局「評価」は影響力のある人たちの「言論」によって決まる。
もちろん他にもいろいろと複雑な要素が絡むのだが、大ざっぱに言えばやはり「言葉」によって決まる。
そして影響力のある人たちの「言葉」が常に正しければいいのだが、必ずしもそうではないところに問題が生じる。

では「個人」と「作品」の関係はどうか?

ウィリアム・ケントリッジ William Kentridgeは次のように語っている。


ケントリッジ

その作品理解は、それを見た人が構築したものなのです。その人が自分の理解に基づいて、作品について語るとしますね。その人の発する言葉は作品について述べているようでいて、本当は自分自身のことを語っているのではないでしょうか。

         「美術手帖」2009.12 ARTIST INTERVIEW

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不条理な最終回を望む、杏の「泣かないと決めた日」。不条理と言えば、吉高由里子だ。 [吉高由里子]

なんと杏の(笑)「泣かないと決めた日」は来週で最終回というではないか。
来週で8回目なので、ずいぶん少ない気がするが。
まあテレビドラマはこのくらいでいいか。
果たして杏が最終回でどのような最終決戦(笑)を仕掛けてくるか?
杏は理由あって、榮倉奈々に陰謀をしかけていたのか?
それともただ「そんな人」なので陰謀をしかけていたのか?
テレビドラマのことだから、「実はこんなトラウマが」とか「こんなつらい思い出がわたしをそうさせたの」とかいうヌルい展開が有力だが、それではおもしろくない。
わたしの望む最終回の杏は、

榮倉「どうして・・どうしてこんなことするの?」
杏 「別に。やりたかったからよ」
榮倉「え、それだけ?」
杏 「そうよ」

とまあ、こんな不条理な終わり方はどうだろう。

ウ~ン、不条理。
古臭いけれど、どこか捨て難い言葉。
ついつい使ってしまうことがある。
気取った(つもりの)不条理劇は観たくもないが、心地よい不条理さというのもあり、けっこう吉高由里子に似合うのだ。
 

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「ビッグ・フィッシュ」 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「ビッグ・フィッシュ」ティム・バートン監督

「よくできている」と感心しながらも、もうひとつ酔えないある時期からのティム・バートン作品。これもそんな内容になっている。どうもファンタジーシーンが肌に合わないのだ。ちなみにこの作品にはマリオン・コティヤールが出演している。

5点
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確定申告e-Tax とわたし その六 [生と死のためのアート]

「電子証明書付き 住民基本台帳カード」「ICカードリーダライタ」が必要!
そう言えば思い出した。
去年の今頃不承不承役所へ足を運び、「電子証明書付き 住民基本台帳カード」というのを作ったのだった。
(けっこう時間がかかったよな)などと感慨にふけるわたし。
ところで「ICカードリーダライタ」って何だ?
ハッ!!
そう言えばこれも去年、「なんだe-Taxって、こんなもの買わなきゃならねえんじゃん・・」などとブツクサ言いながらヤマダ電機で買った買った、「ICカードリーダライタ」なるアイテム。
(まだ持ってるかな、これ)
事務的仕事と並び、整理整頓を非常に不得手とするわたしだ、去年買ったものがまだあるという保証はまったくない。
冷や冷やしながら散らかった部屋を物色。
「あった!あったぞ!これだ、これだ」
「ICカードリーダライタ」を見つけた感動の瞬間だった。



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