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小説 神秘アンチエイジング&エロス 198 悪夢と現実 [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

確実となった。
男たちは瑛次の「ソフトクリーム」について話をしている。
悪夢が現実となった。
(こんなことになるんじゃないか)と思いながらも、心の深いところでは(そんなことにはならないだろう)と高をくくっていた。
しかし現実となった。
瑛次は今、「あってはならない場所」「いてはならない場所」にいるのだ。
暗闇の中、瑛次はおぼつかない右手でしょうゆラーメンを食べ始める。


※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。

あるスーパーで。父親と2人の子供。 [末尾ルコ(アルベール) 美学 生と死のあいだ]

あるスーパーマーケット。
午前9時ごろに買い物をしていたら、朝の空気を切り裂く子どもの大声。
振り向くと小学1年くらいの少女がいる。
スーパー中に響き渡る大声。
どうやら弟を呼んでいるようだ。

弟らしい子どもは少し先を走っている。
それを追って少女も駆け出しながら、また大声。
後ろに父親らしい男がいる。
体格は悪くないが、虚ろな表情。無気力な表情。
ぼそりと「こら、大声出しちゃいかん」と言っているが、子どもには聞こえてない。
子どもの声はさらに大きくなり、走る勢いは増す。
男は「こら、怒るよ」と小さな声で言うが、もちろん子どもには聞こえていない。

タグ:アート 美学

景色の限界    「人のセックスを笑うな」山崎ナオコ―ラ [ルコ的読書]

主人公の「オレ」は空を見ながらふと次のような気持ちになる。
特に説明の必要もないだろう、ちょっとした感覚を掬い取ることが文学、芸術につながる。


バス停から歩きながら、オレは空を見上げる。
木の枝と枝の、間の空。あれは存在しているのだろうか。
巨大な空と、枝に囲まれた小さな空は、別物だ。
囲んだ途端に、風景は切り取られる。

   「人のセックスを笑うな」山崎ナオコ―ラ

壇れいの「八日目の蝉」に出演の北乃きい。吉高由里子CM江崎グリコ「パナップ」の放送は今日から。 [吉高由里子]

壇れいのNHKドラマ「八日目の蝉」の見どころは「壇れいが出ていること」だが、他の出演者もチェックしてみよう。
出演者リストには北乃きい、倍賞美津子、坂井真紀、岸谷五朗という俳優陣が並んでいる。
問題は北乃きいだ。
すでに映画出演も数多い北乃きいだが、なぜこれだけ起用されるか今ひとつ分からない。
どの作品を観てもボルテージの高い同じ芝居。
「いつも同じ」というスターがいてもかまわないが、北乃きいに早くもそんなものを求めるべきではないだろう。
「八日目の蝉」では大人の出演者の中で、ある程度抑えた芝居ができるかどうか注目してみたい。

あ、そうそう!
吉高由里子CM江崎グリコ「パナップ」の放送が今日(3月25日)からである。
しかしすでに江崎グリコのHPで観ている人多数。
わたしも観た!
詳しくは後日だが、これはいい!!


「戦場からの脱出」ヴェルナー・ヘルツォーク監督 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「戦場からの脱出」ヴェルナー・ヘルツォーク監督

ヘルツォーク監督らしい狂気は垣間見えるのだが、「垣間見える」に留まり中途半端なのは「アメリカ」だからか。クリスチャン・ベイルも「狂気」を発揮しようとするが、「挑戦」に留まる。蛇やヒルなどの生物が苦手な人は観ない方がいい。

5点

パリ・オペラ座バレエ団 「最高」の存在 その⑤ 3月19日「ジゼル」ドロテ・ジルベールとマチアス・エイマン [愛とバレエ]

ドロテ・ジルベールのジゼル役。
懸念がないわけではなかった。
「南」のイメージのある容貌のドロテ・ジルベールが「北」のイメージのあるジゼルができるのか?
そして自分を裏切った男の命を、霊となった後に救うというジゼルの不可解なメンタリティの表現はどうなのか?
メンタリティはどうだったろう。
ヴィジュアルは凄かった。
ドロテ・ジルベールならではのジゼルを造形していた。