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孤独なカキの物語 カキティーヌの部屋 6 [小説・孤独なカキの物語]

カキティーヌはヘルムート・ドイッチェン・カキ公爵の視線を意識しながら、執事のカッキーノ・イタリアーナ・パルコーネがさっき持ってきたフランスの高級紙「ル・カキ」を開いた。
知的な女であることをアピールするのもカキティーヌの恋の駆け引きの一つだ。
(え?わたし駆け引きを使ってる?)
敢えて今、「ル・カキ」を開いた自分に明らかな「恋の可能性」を見つけカキティーヌは少し動揺する。
しかしその動揺さえも、わざとらしい自分への言い訳だということもカキティーヌは分かっている。
(何を今さらカキティーヌ!自分がカキ公爵に興味を持っているなんて分かってたはずじゃない)

君への本当の愛の短い言葉 新変奏曲 2010年9月6日 [愛の景色]

ゆうべ君の虹彩と水晶体を見つめ過ぎたらか、
鏡を見るとぼくの虹彩と水晶体の中に君を感じる。

タグ:アート 言葉

今朝もカウントダウンだ!イチロー、またもや2安打で10年連続200本安打まで22本! [美学的イチロー]

いや~、台風どうなるでしょうねえ~。
でもイチロー台風なら大歓迎さ(^_-)-☆

本日もィンディアンス戦、4打数2安打!
これで10年連続200安打に、あと25試合で22本だ!

                                

ネオアンガージュマン 無神経な使用で抱懐していく日本人の言語感覚 「ガチンコ」のニュース使用 [ネオアンガージュマン]

わたしはなぜ「ガチンコ」という言葉がニュース原稿に使われることを「否定」するのか?

各マスメディアが伝えるニュース原稿というものにはある程度の格とか品が必要なのではないか。
中高生が喋っているのとは違うのだ。
「流行り言葉」「俗語」「卑語」などの使用には極度に慎重であるべきだし、余程の効果かを見込めなければ使用すべきでないと思う。
そもそもわたし自身、「流行り言葉」を使うことは滅多にない。
それらの言葉はたいがいわたしにとって肌に馴染まない「気色悪さ」を持っているし、「はやり言葉」であるということは「多くの人が使用している」ということである。
「人と同じで安心」というのは日本人らしいが、この「日本人らしさ」、そろそろいらないのではないか。
マスメディアがこの「日本人らしさ」の尻馬に乗り、助長している卑近な一例が「ガチンコ」という言葉を政治ニュースで使ったことなのだと思う。

吉高由里子「美丘」第8話、崩壊の過程。「トップランナー」の高良健吾。「ボクらの時代」の佐藤隆太、向井理、桐谷健人。秋スタートドラマ加瀬亮「ケイゾク2 SPEC」 [吉高由里子]

吉高由里子「美丘」の第8話。
ここから「美丘」という女性の肉体や精神が本格的に崩壊していく過程に入ったと言うことができる。
「崩壊」という言葉は適切でないかもしれない。
いかに病気で心身のコンディションが崩れようと、それを凌駕する「何か」があるとわたしも信じているが、ストーリーを説明する上で敢えて「崩壊」という言葉を使っている。
重い病を負った患者が不可逆的な、そして加速度的に症状が悪化して行く段階に来たときの、本人の、そして家族や親しい者の苦悩の深さはここで説明するまでもない。
問題はその苦悩や煩悶を演技、演出としてどう見せるかである。
難しいところだ。
例えば第8話では美丘が失禁するシーンがあったが、これは沢尻エリカの「1リットルの涙」とほとんど同じような見せ方になっていた。
若い女性が恋人の前で失禁するというのはショッキングではあるけれど、言わば同じようなコンセプトのドラマですでに使われているだけに、敢えて外すという選択があってもよかったと思う。

土日に観た二つのトーク番組、「トップランナー」(高良健吾出演)と「ボクらの時代」(佐藤隆太、向井理、桐谷健人)。
あまりに内容の違いに唖然としたが、その話は後日である。

秋スタートドラマではまず加瀬亮の「ケイゾク2 SPEC」は観る。
「加瀬亮がテレビに」というだけで事件なのだから。


● ルコ美醜悪学 展開-美とは 2 [ルコ美醜悪学]

花を見ても全く美しいと感じない人間がいる。
星空を見ても美しく感じない人間がいる。
どんな音楽を聴いても美しく感じない人間がいるし、どんな言葉を聴いても何も心が動かない人間がいる。
このような人間の人生は幸福か不幸か。

「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」マイケル・チミノ監督

まずはミッキー・ロークとジョン・ローンが「容姿最盛期」であり、2人の佇まいを観るだけでも十分に楽しめるだろう。それにしても「はみ出し刑事」のはずのミッキー・ロークが帽子のかぶり方から何からナルシスティックなのはなかなか可笑しい。これだけナルシスティックなのに、どうして容姿を崩していく人生になったのか不思議なくらいだ。けれど崩れた容姿が「第2の最盛期」を迎えさせたのだから、俳優人生は分からないものだ。アメリカ社会のマイノリティを描き続けていたマイケル・チミノだが、中国系アメリカ人の描き方にやや疑問。しかし作品全体は観応えたっぷりに仕上がっている。

6点