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●末尾ルコ「映画女優演技論」~かつて語った「特別な女優 原節子の見事な人生の選択」。 [「言葉」による革命]

●末尾ルコ「映画女優演技論」~かつて語った「特別な女優 原節子の見事な人生の選択」。

原節子が亡くなっていたことが発表されたのは、2015年11月でした。
同年9月には亡くなっていたそうで、それさえもすぐに発表されなかった。
「さすが、原節子!」とあらためて感じました。
どんな女優もこのような生き方は決してできない。

「原節子の決然たる生き方」

すべての日本人が知り、語り継いでいく必要があります。

・・・・・・

原節子は女優引退後50年以上、女優業どころか公的な活動はなにもしなかったことになります。
こんな人生、他にはないでしょう。
世界的に見ても、です。
日本映画界の頂点を極めた女優が40代前半で引退し、その後はメディアとの関わりを一切断つ。
凄い生き方です。
もちろん「死ぬまで」女優を続けるのも凄まじい生き方。
原節子が憧れ、大きな目標としていた世紀の大女優イングリッド・バーグマンの墓碑銘は「人生の最後まで演じ切った」であり、図らずもバーグマンとはまったく違った人生を歩んだことになります。
などということを書いていたら、ア~、バーグマンの映画、また観たくなってきた!
でも原節子のお話です。
女優、だけでなく、表現者であれば、「もう引退します」と言っても多くが復帰するし、はなはだしいのはホアキン・フェニックスで、引退発言をしておきながら、「あれは冗談だった」で済ましている。
ハリウッドスターの場合、「冗談」でも世界中に配信されるわけですね。
まあ基本的に、「表現者」たちは「死ぬまで表現者」であって、「引退はない」と考えていた方がいい。
だからこそ原節子の人生が「特別なもの」として浮かび上がってくる。
そして世界映画史上「特別な作品」であるt「東京物語」の主演女優に「特別な人生」はいかにも相応しいと思うのです。

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極限の愛、日常の愛、その言葉 2020年8月2日 [愛の景色]

わたしはポツンと想った
(ひょっとして一番好きなのは
君なのではないだろうか)

(だからって、どうにもならないだろう)


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●我が母、心臓バイパス手術後、大転子部不全骨折後闘病記&退院後日誌300日目~ケアマネさんが「頑張ってる」と言ったので観てみた南野陽子『寒椿』で、ちょっとこれが・・・。 [「言葉」による革命]

末尾ルコ「母の話、健康医療・介護福祉の話題、映画の話題」


7月27日(月)手術後491日目
退院後300日目

はい。
次のお話の続きをやります。
 ↓
というのは余談であって、ケアマネさんと家庭訪問日について電話で相談した時にWOWOWで宮尾登美子特集がある件も話題に出して、「でも南野陽子主演の『寒椿』はスルーしていいかな」とわたしが言うと、ケアマネさん、「え?南野陽子も頑張ってるんじゃないですか?」と返してきたので、(え?南野陽子が頑張ってたっけ?)と疑問には感じたけれど、そこは人の、特に信頼している人の意見は尊重するわたしのこと、「あ、そうですかね。じゃあ『寒椿』も録画してみようかな」と応じて、本当に録画したのであります。
ところがお話はこの後意外な展開に転がっていくのであるけれど、それはまた次回にでも語らせていただこう・・・っと。
 ↑
で、語らせていただきますけれど、宮尾登美子作品の映画化と言えば豪華な女優陣であって、岩下志麻、夏目雅子、十朱幸代、かたせ梨乃、名取裕子ら、どうですかね、このくらいの女優、今じゃいないですよね。
そりゃわたし、中条あやみとかも割と好きですが、いやほらこの人、顔もプロポーションもなかなかですよ。
でも今の女優で五社英雄が映画化した宮尾登美子の世界にしっくり来る人はちょっと見当たらない。
つまり現在『鬼龍院花子の生涯』なんか映画化できないってことになりますね。
いやホント、そういうのってどうかしらん。

さてわたし、ケアマネさんの「南野陽子も頑張っている」という説(?)を尊重し、『寒椿』をを録画して観てみたのです。
そうするとですね、もし南野陽子のファンであればここから先は読まない方がいいと思うのですが、これがちょっと(ええっ!?)というシロモノでして、(演技してるの、この人???)と首を捻らざるを得ないほどの驚愕の感情表出限りなくゼロの表情連発。
なにせその直前に夏目雅子、岩下志麻の『鬼龍院花子の生涯』と十朱幸代『櫂』を観返して、(やっぱり素晴らしいなあ)と感嘆した直後なので落差は激し過ぎた。
さらに『寒椿』は男性の主人公が西田敏行。
『鬼龍院花子の生涯』では仲代達矢、『櫂』では緒形拳で、どちらも素晴らしい。
いや、西田敏行、好きですよ、でも宮尾登美子作品の色気ある主人公はちょっと無理。
(こりゃあケアマネさんと意見が違ったなあ。この話題には触れずにおこうか・・・)などと思案していた。
ところがですね、このケアマネさんと来たら、
「今回はどうしても宮尾登美子映画について話したかったんです」と
息せき切って語り始め、何と彼女、
「~さん(←わたし)のおっしゃる通り、『櫂』の十朱幸代がホント素晴らしかったし、『鬼龍院花子の生涯』ももちろんおもしろかったし、『序の舞』の名取裕子も綺麗だった~。それでその後に観た『寒椿』がもうぐーっと落ちて、南野陽子がどうしようもなくって・・・」とか言い出すのです(笑)。
いったいどうなっているのか。
この顛末はまた後日に。

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