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●「母連れ狼」末尾ルコ(アルベール)、うたちゃん(母)との日々~『鉄道員』が高倉健尾代表作の一つという常識に異論~『サンザシの樹の下で』。 [「言葉」による革命]


わたしはアートでロックでハードボイルドでポップでジェントルな末尾ルコと名乗り、しかし地元ではふつうアルベールなのですが、「初恋のヒヨコ」でもあります。原則いつも母(うたちゃん)と行動を共にし、車いすを押しておるそのイメージから「母連れ狼」とも名乗ります。
そう、最高の介護を超えるべく。

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★映画は最高の「会話」の題材となる。
そして人間、「会話ある人生」と「会話無い人生」とはまったく違う。
 
このテーマ、わたしの宿願と言っていいですが、深め、広げ、各方面にアピールしていきます。

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『鉄道員(ぽっぽや)』という映画は高倉健後期の代表作の一つとされていて、大ヒットした大人気作の一つなのだろうけれど、わたしとしてはこれを高倉健の代表作の一つに数えるのは抵抗がある。
全体としてあまりに緩く、悪い意味での通俗性に満ちていて、どうにも乗れないのである。
もっとも、ある時期からの日本で老若男女に受け入れられる大ヒットを狙うとしたら、こうした「あまりに分かりやすい」演出や演技で行くしかないのかなという気もして、要するに「現代日本人の観賞レベルに合わせた」映画なのだろうなとも思う。

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チャン・イーモウが世界でも別格的な映画監督の一人であることは既に1990年代には分かっていたが、とは言え、予算的に大作に取り組むと(???)という出来になることもあった。
が、淡々と切々と人間心理、特に恋愛心理を描かせば抜群の冴えを見せ、『サンザシの樹の下で』もそんな作品の一つである。
細かな話はまたおいおいやっていくけれど、恋愛を描いた映画のクライマックスで目頭が熱くなるなんて、昨今そうそうない体験ができたのが、この『サンザシの樹の下で』なのである。

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この前、「トム・ハーディの「顔」が好きである。」というプチエッセイを書いたが、映画『ダンケルク』ではその顔はほとんど見えない。
スピットファイヤのパイロット役であるトム・ハーディは、その飛行中はゴーグル越しの「目」しか見えないわけである。
ところがと言うか、やはりと言うべきか、それは「やはり」で間違いないのだが、「目しか見えない」トム・ハーディもとてもいいのである。
鋭い、厳しい、頼もし気なトム・ハーディの「目」だ。

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