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「クヒオ大佐」 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「クヒオ大佐」吉田大八監督

完成度においてやや物足りない面はあるが、それでも充分に楽しめる作品となっている。堺雅人の造形が見事で、松雪泰子、満島ひかり、新井浩文、安藤サクラらとの共演もリッチだ。何よりもダークに近い、アイロニカルな笑いを楽しませてくれるのが嬉しい。

6点

月に語りたいと思った夜 [生と死のためのアート]

夜の道を歩き始めると月が心に飛び込んできた。

雨空や曇り空でなければたいがい月は出ているんだけれど、いつも飛び込んで来るわけじゃない。
本当はもっと自然と同調しなければならいのだけれど。

その晩の月。
とても新鮮な輝きの月。
ぼくは月に聞いてほしいことがあった。
タグ:アート

小説 神秘アンチエイジング&エロス 202 マダラ [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

「・・・・・・・・」
出ないのだ、声が。
バニラのソフトクリームも抹茶のソフトクリームも舞いながら速度を増してゆく。
クリームは暗闇に飛び散っていき、コーンも砕けて粉末状になっていく。
バニラ色、抹茶色、コーン色が暗闇に溶け込んでいき、良子の姿は完全に見えなくなる。
「・・・良子さ」
やっと小さな声が出た。
暗闇はどす黒いマダラの世界となっている。
そのところどころから蛮声が聞こえてくる。
人間の姿は見えないが、あの男たちの蛮声が。

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。

女優、だけでなく、どんなことでも「質」を語れる社会へ [末尾ルコ(アルベール) 美学 生と死のあいだ]

などとやや大袈裟なタイトルだが、ホント、こうならなければと思うし、そのために少しずつでも変えていかねばと思う。
このブログではアートや映画、女優の話が中心だが、ことは女優や映画の話だけではないのだ。
わたしがティーンの頃からすでに日本社会は下手に「質」の話ができない雰囲気があった。
人気女優がいて、あるいは人気歌手がいて、しかし日本の場合、どんなに演技や歌が下手でも「人気」が出てさえいればほとんど「質」を問われることはなくなる。
「でも大根役者じゃない」とか「素人の方が歌が上手いじゃない」とか言い出せば、「こいつ何言ってんだ」という目で見られた経験、けっこう多くの人が持っているのでは。
「質」を問わない風潮が文化面だけでなく、政治や企業風土など、あらゆる方面に行きわたり、どうしようもない状況の一因となっているというのは、もちろんシンプルな言い方だけど、外れてはいないと思う。

「質」。
シンプルなことだけど、多くの人が気にも留めない。

「質」。
何を見ても、まずこの視点を忘れてはならない。

タグ:アート 美学

想像と「セックス」  「人のセックスを笑うな」山崎ナオコ―ラ [ルコ的読書]

性に関して歴史的に見ると、元来日本人は比較的奔放だったという説が有力で、それが近代の倫理や教育などの影響で「固く」なり、現在再び奔放になりつつあるというのが大まかな流れではないだろうか。
これは大まかな通説であって、ひょっとしたら違うかもしれないとかいう話はさて置こう。
ここで言いたいのは、性に関して抑圧があり過ぎるのは論外だけれど、「奔放過ぎる」のも論外で、かえって性の愉しみを奪ってしまうということ。
最近はメディアの情報に乗せられて若者を中心に安易に「肉体的セックス」を求める傾向があるが、倫理的に問題があるだけでなく、セックスのとらえ方自体がつまらなく思える。
「ストイック」という言葉を使ってもいいが、単純に言えば、「セックスをしない時間」を大切にすることが、より豊かな悦びに結びつくことがあるのだと思う。
微妙な問題をはらんだテーマでもあり、項を改めてさらに考えていくことになるだろう。(美笑)

「人のセックスを笑うな」で主人公「オレ」は次のような考えを披露する。


セックスというのは想像上のものだ。触っているから気持ち良いのではなく、触っていると考えるから気持ち良いのだ。

       「人のセックスを笑うな」山崎ナオコ―ラ

吉高由里子VS北川景子のグリコアイスクリーム対決、「Palitte」と「パナップ」!セクシー度は? 瑛太、上野樹里&・・「素直になれなくて」 [吉高由里子]

なぜ味で「Palitte」に軍配を上げたか?
と言うか、実は最近両方とも食べていないけど・・。(ふふふ)
以前食べたときの印象として、「Palitte」は濃厚でコクがあり、「パナップ」はあっさりサラリとした味。
わたしの好みでは「Palitte」だったと、それだけのことである。
もちろん「パナップ」の味に軍配を上げる方もいるだろう。(←なんだそれは! 笑)

ではセクシー度に注目するとどうか?(←この書き方はどうかと思いますが 笑)
両方のCMに関してであれば、北川景子に軍配を上げる。
理由は後日である。

さて4月からの新ドラマ。
瑛太と上野樹里がまたまた共演の「素直になれなくて」にも注目である。
瑛太と上野樹里は常に注目すべき俳優だが、他にも理由がある、が、それは後日である。(笑)

「ドン・ジュアン」ジャック・ヴェベール監督 [末尾ルコ(アルベール)の成長する小さな映画批評]

「ドン・ジュアン」ジャック・ヴェベール監督

エマニュエル・べアール、ペネロペ・クルスという2大女優出演ながら、見どころは「2大女優が出演している」というところだけ。ええ?これが「ドン・ジュアン」?な「ドン・ジュアン」。

2点

音楽 音楽 ゲンズブール、マイルス・・ [音楽]

今しっくり来る音楽。
音楽でも何でも時によりしっくり来る来ないがある。
セルジュ・ゲンズブール
マイルス・デイヴィス
バッハ、
グレン・グールドの。
ヘンデル、
グレン・グールドの。
セルジュ・ゲンズブールの歌をフランスの女優、歌手がうたったアルバム。

カフェでよくケイト・ブッシュが聴こえる。
「ドリーミング」の中のナンバー。
家で聴くとそうでもないけれど、カフェで聴くとなんかいい、これが。

小説 神秘アンチエイジング&エロス 201 声 [小説 神秘アンチエイジング&エロス]

(ソフトクリーム、ソフトクリーム・・)
ソフトクリームが舞う。
バニラのソフトクリーム、抹茶のソフトクリームが舞う。
その中に良子がいる。
背景は暗闇だ。
時おりソフトクリームの間に良子の姿が見える。
しかしその姿はじょじょに遠ざかっていく。
そして闇の中へ消えていこうとする。
「・・・・・・」
良子を呼ぼうとするが、声がまったく出ない。

※この作品の中には現実のアンチエイジング方法や健康法などが出てきますが、その作品中で言及される効果などに関してはあくまで小説上のできごと、つまりフィクションであるとお考えください。
実際の効果には、個人差などがあるものだと思われます。

おめでとう!浅田真央(^_-)-☆トリノ世界選手権優勝! [エッセー・闘う敗北者たち]

キム・ヨナがミスをすれば当然浅田真央が優勝する。
ショートプロクラム1位の長洲未来が7位まで落ちてしまったのは意外だったが、とりあえずこの世界選手権で浅田真央の存在感を見せつけてくれたのは嬉しかった。
この記事を書いている時点でフリーの演技をフルで見ていないが、ショートの演技はオリンピックの時よりも柔らかで美しさを増していると見えた。
そして予想できたことだが、ショートのキム・ヨナはかつて見たことが無いほどだるそうな体をかろうじて動かしている様子だった。

ヨナが万全でない世界選手権で優勝しても大喜びしないところがストイックな浅田真央らしい。
果たしてヨナは引退するのか、そしてジャッジの基準は現行通りのままで行くのか・・今の興味はこの2つだ。